2019/05/26 06:27 午前

「ぼくらの火星 / Mars is Ours!」の話。その12。

  • 2010/09/04 11:59 午後
  • 投稿者:
さて、本日は予定通り10時よりコマの袋詰め作業が行われてました…ので、
なかなかハードな感じの1日でした(笑)。しかしここの所は皆頑張っている状況。
気がつくとエッセンまで2ヶ月切っているのでそーろそろ正念場という感じです。

それにしても帰ってくる時、最寄り駅で降りて自宅に向かって歩いていたら、
交差点を凄いスピードで左折してきた4WDが完全にスピード余って対向車線に飛び出し、
さらに歩道にいる自分に向かって走ってきたので、思わず立ち尽くしてしまった。
いやー、えらい肝を冷やした。
その車はギリギリ曲がりきっていったんですが、後ろを同じ位のスピードでタクシーが追ってってたし。
カーチェイスでもしてたのか。いやー、さっき自分が事故に合ってたら、
このBlogも完全にフィクションぽかったわけですが、まあ事故にあってたらBlog書けないんでー、
…とか何とか書いてる場合じゃない。限界来る前にとっとと続き書こう。
全文表示で続きをどーぞ。
さーて、メディウム地獄の話は書いたので、ひと段落した感はあるんですが、
本日はまだ触れていなかったイラストのお話です。
今回イラストは、イラストレーターの喜多浩太郎さんにお願いしました。
ご本人サイト↓
http://www.kotaro-kita.com/

先日も書きましたが、今回イラストは、まずは予算の点で一番のプライオリティを置いて考えよう、
というのが前提でした。ざっと頭に上っていたのは、

1. ボードゲーム及び「ぼくらの火星」との親和性
2. 価格が予算内に収まること
3. メイド・イン・ジャパン

というようなキーワードでした。

依頼する範囲は、マストなのが箱とボード2枚。
可能であればルールに使えるようなカットを数点…と言うのは既に贅沢な気もする。
ただとにかくイラストレーターの方の相場という物が謎、という所があったので、
候補を絞ったら頼んでみよう、ということでした。
ゲーム関連である程度安定的な方を候補に挙げ、8割がたその方にお願いしてみようか…、
という所まで来た所で、急遽予定を変更し、どんでん返し的に喜多さんにお願いする運びになりました。

各セクションの製作が動き出し、そろそろイラストのオファーの連絡を実際にすべき時間、
という雰囲気が漂っていた5月末頃のある日、小林さんと西山が、上階のNGOで、
西山の手持ちの資料などを見て、検討を重ねていたのです。
結果2人で自分に「ほぼ決まりなんですけど」と言いながら、見ていた資料を自分にも見せてきた、
その中に喜多さんの絵もありました。「この人は?」
「KENTOOさん(喜多さんのもう1つのお名前)。バンピートロットの人。
自分が最も好きなイラストレーターの1人、前にも話したことあると思うけど」と西山。
「ああ、その絵は自分もいいと思いました」と小林さん。

ああ、言ってた言ってた。以前、と言ってもDefenders of Clayartを作った頃だから随分以前、
パッケージ関連で打ち合わせしてたときに聞いたわ。
キャラクターの絵もロボットの絵も、自分も確かにいいなあと思ったのです。

そうなると、自分が言うことは1つでした。

「この人に頼めばいいじゃん」
「え?」
「一番好きなんでしょ?ロボ絵も全然問題ないし、西さんが一番好きなイラストレーターなんでしょ?」

2人がしばらくぽかんとしてたのでウェブサイトを調べると、すぐにこのページが見つかり。

http://www.kotaro-kita.com/k_msg2.html

「頼めるみたいっすよ」
書いてある価格も、絶対払えないような金額ではないし。

「せっかくロボットのミニチュア作るんなら、喜多さんの書いてもらったロボットのミニチュア、
作ったら気合入るんじゃないですか。喜多さんと仕事してみたくないですか?」
と聞くと、西山は「いや、正直やってみたい。というか、喜多さんに会いたい(笑)!」
という正直な返事。たいへんよろしい。小林さんも「この人にパッケージ書いてもらえたら~」
と既にご機嫌になっていたので、せっかくだから西山をファーストコンタクトを取る役に決めてその日は終了。

後日喜多さんから、依頼承諾のメールが来ました。良かったー、と思ったものの、
試しに最大に贅沢をいった場合の見積もりをお願いしていたこともあり、
見積もり金額は約40万円。小林さんなんかは思わずびっくりしていたものの、
自分はそんなに驚きませんでした。結局箱が魅力的じゃなければ、
ユーザーの方々の一次審査で落っこちるわけで。箱のビジュアル、
それにゲーム中見続けることになるボードのビジュアルで、ユーザーの方の印象が良くなるようなレベルの絵。
安かろうはずが無い。というか、払える金額であったから良かったなあというのが本音。
お願いしたいのに金額的に払えない、というようなことになると、間違いなく諦めた点になってしまい、
それは今回のゲームの弱点になってしまうと思ったからです。

ただ、1つ懸念事項がありまして、それが喜多さんのお住まいが石川県であることでした。
今回自分が「ぼくらの火星作り」で密かに重視していたことが、
「ゲームを普段から遊ぶメンバーで作る」ということでした。それぞれが仕事じゃない分、
ゲームに関しては共有の意識を持った、連携できる集団になることで、製作物のクオリティを上げられないか、
というのが狙いでした。そんな中イラストレーターの方だけは外部に依頼することになっていましたが、
自分の要望はそれでも「一度でも会ってお話したい」「できれば一緒に『ぼくらの火星』を遊んでいただきたい」
ということでした。

喜多さんとの直接連絡は小林西山の2人に任せていましたが、
いざとなれば小林さんの車で石川まで日帰り強行しかないだろうとか、そういう話をしていました。
調べてみると石川は予想以上に遠く、その手は断念となったのですが、
喜多さんにお願いしたところ、1泊2日で東京立川・B2Fにおいでいただくことをご快諾いただいたので、
晴れてB2Fでのミーティングとなりました。

お会いして自分たちがした最初のことは、
「自分たちは会社のふりをしていますがサークルみたいな現状です」ということを正直にお話し、
お詫びすることでした(笑)。それから「何でこんなことになっているか」というようなことについて、
B2Fを始めた経緯であるとか、日本でのボードゲームの現状であるとか、
エッセンに持っていってどうこうだとか、そしてこのBlogに書いたような内容のこととかをお話しました。
喜多さんは「大丈夫ですよ」と言って下さったので助かりました。
ボードゲームという未体験の仕事に興味を持っていただいたのと、
「自分もゲーム会社でゲームを作り始めた時は、こんな感じでやってましたねえ…」と言われ、
それはどうも好意的に感じていただいているようなニュアンスだったので良かった。
あと「電話かメール連絡で依頼を済ませる方が多くて、直に会いたいと言われることはあまりない」とも。
やっぱりそうか(笑)。しかしご来店いただけたおかげで、実際にゲームも遊んでいただけたし。
こちら側の人間が一同不慣れだった為、喜多さんには間違いなくご迷惑をおかけしたと思うんですが、
幾つも無理を聞いていただき、感謝の至りという感じでした。
あとは、自分達が小規模とは言え海外にゲームを持っていくというのを面白がってもらったので、
上手いことやりたいなあと思います。


さて、ルールにコマ、タイル、箱にボードとお話して来ましたが、
これだけではまだ足りない。DTPでございます。IllustratorやPhotoshopなんかを使って、
箱やボード、ルールなどを編集し、印刷に出せるようにする重要セクション。
B2Fでは何でも屋の西山が一応こなせるわけですが、西山いわく「俺は無理だかんね!」との宣言。
ミニチュア製作は本当に厳しいものがあるし、彼は本業も多忙。はてどうするか。

…ということにも、上手すぎる話みたいな感じで度々なんですが、
B2F的解決がなされてしまいました(笑)
あれは5月ごろになりますか。数ヶ月に1回くらいの割合で店に来られるボードゲーマー、
れのんさんが来店されたのです。その時は小林さんも店にいました。
小林さんはれのんさんとは面識があったので、「今ぼくらの火星っていうゲームを作ってるんですよー」
という身の上話を始めたのです。

自分が「ぼくらの火星」作りの中で小林さんに叩き込んだことの1つに、
「知り合いのゲーマーにあったら、とりあえず自分が今何をやっているのかを詳しく話せ」
というのがありました。楽しくやってればそれは楽しい話になる。
そういう話をとにかくして、アレが困ってるだとか、次はアレをやるだとか、
そういう話をそこら中に言えば、いつ誰が助けてくれないとも限らないからと。
自分にとってすごく難しいことが、隣の人には造作もないことだったりするのが世の常なんだから、
コミュニケーションを取ることでお互いの「可能」を交換していけば、浮世の「不可能」というのは、
意外と減っちゃうんじゃないのかな、というのが自分の信条です。
後は、いざって時に助けてやらんでもないかな、というような人間ならば。

小林さんは「こういうゲーム頑張って作ってて、今DTPとかでまた引っかかってますけど(笑)、
できた暁には買っていただけたら嬉しいですー」というようなことを、
いつも通り伝えるつもりだったんだと思います。

しかし、れのんさんはしばらく黙って、何か決意したように、ぼくらにこう言いました。


「自分、実はDTPの仕事してるんですよ。ゲームのパッケージとかも、やったことあります」


うわああああああああああい、まじ出来過ぎてる(笑)!
というかそういうことを敢えてぼくらにおっしゃるってことは。れのんさん。

「あっざぁーす!」思わず先に頭下げちゃいましたが(笑)。

やってくれるってことで、良いんですよね?と聞くと、れのんさんは
「ボードゲーム好きだから1度箱物をやってみたかったんですよねえ」という仏の如きお言葉。
おお!このゲーム、できるぞ!


ところでお金とかお支払いできないですけど、大丈夫なんですか、と聞くと、
「じゃあ完成したら1個いただけたら」とれのんさん。
限定版(メタルフィギュア版)と通常版(木のコマ版)どっちがいいですか、
と聞いたら、れのんさんは、
「いやあ、通常版でいいですよ。限定版は貴重だと思うんで」とおっしゃいました。


うん。その時自分は思いました。西山。後はれのんさんが悔しがる位の、凄いミニチュア作ってくれやと。


ということで、イラスト&DTP編のお話でした~。
基本的にしっかりした大人の方々には、B2Fの様は可笑しいということで、
意外と楽しんでいただけるよーですねえ(笑)。最近妙な反響があります。

さて、この製作日記も、とりあえず現在近辺まで時間を持ってきたので、
明日あたりで第一部完という形になるかもしれません。


それから、「ぼくらの火星」ご予約に関して、本日これから別記事にて公開します。
本日までのご予約数が自分達の予定を超えており、
ご予約に関する要綱発表前に品切れしてしまう可能性があるための処置です。
ルール等についての言及をまったくしておりませんので、その点申し訳ございませんが、
なにとぞご了承下さい。

限定版、通常版とも多数はご用意できておりませんので、入手ご希望の方は、是非取り急ぎご連絡下さい。
我々が手もとで用意しております「ぼくらの火星」は原則プロモーション用のゲームであり、
売っても利益が出ず(原価が売価を超えており)、その為安定的な供給が出来ません。
申し訳ありませんが、再生産などのスケジュールを組むことも難しいゲームです。

将来的に海外メーカーへの売込みが成功しない限り、皆様に十分な数をお届けするのは至難の、
蜃気楼のような代物です。その点、何卒ご了承いただければ幸いです。

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