2017/03/26 10:06 午後

ワンフェスにて、漫画「キャット・シット・ワン」のメタルフィギュア、3体セットを発売します。

  • 2017/02/10 03:13 午後
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新製品発売のご連絡ですが、本日はボードゲームではなく「メタルフィギュア」のお話です。

2月19日幕張メッセにて開催されるワンダーフェスティバル2017[冬]で、漫画「キャット・シット・ワン」の主人公、
パッキー・ラッツ・ボタスキーのメタルフィギュア、3体セットを発売します。価格は税込3500円です。




http://www.genbun.net/

こちらは本作の著者である小林源文先生がご自身で主催されている卓上ゲームブランド「ゲンブンゲームズ」との共同企画製品になります。
メタルフィギュア造形や製造等一切は、ニューゲームズオーダー/タチキタプリントの西山昭憲が担当しております。
ワンフェス当日は、小林源文先生が連名で出展されているブース「7-24-01 美入野工房&ゲンブンマガジン」ブース及び、
「4-02-07 ニューゲームズオーダー」ブースにて販売致します。
こちらはいわゆる一日版権のものではなく、小林源文先生から許諾を得た公式のニューゲームズオーダー製品となります。

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さて…どこからお話致しましょうか。という書き出しが、こうした発表時、ここの所の常套句となってしまっておりますが、
今回はお話すべき要素があまりにも多いので、本当に難しいです。
「小林源文」「キャット・シット・ワン」「メタルフィギュア」「ミニチュアゲーム」「ニューゲームズオーダー」「ビーツーエフゲームズ」
というワードのいずれかにアンテナが立っている方であれば、本件の意味がいくらかわかるかもしれませんし、
複数、もしくは全部チェックしている、という方であれば、驚かれているかもしれません。
私共にとり、枯山水や、パラノイアや、モダンアートや、ハーフリアルや、そういったものとはまた別に、一つの集大成となるものを、
今回世に出せる、そして問えることになりました。

まず、「キャット・シット・ワン」という漫画、劇画についてですが、まず何よりこれは、私吉田にとって最も思い入れ深い漫画作品の1つです。
ベトナム戦争を舞台にしたミリタリーものなのですが、他の一連の小林作品と一線を画するのが、「登場人物が全員動物」になっている点。
アメリカ人はウサギ、ベトナム人は猫、中国人はパンダでロシア人は熊…、ちなみに日本人はニホンザル。
氏の真骨頂である重厚な劇画描写はそのままに、これらの愛嬌あるキャラクターが織りなすストーリー。
小林源文先生は戦場劇画の大家として著名なので、知っている方からすれば本当に「常識でしょうが!」というご認識ではないかと思います。
ただ私自身は元からミリタリーものを愛読していたわけではなかったので、当時は存じ上げず、学生の頃(20年近く前ですね)、
「何か今までに読んだことの無い、新しい漫画無いかなあ」と新宿の紀伊国屋書店で色々チェックしていたところ、
(当時はインターネットもまだまだ出たてでしたね)、平積みされていた「キャット・シット・ワン」1巻をたまたま見つけ、
そのウサギの兵士たちのビジュアルに心惹かれ、
「今までこういうジャンル読んだことないけど、このウサギの絵は魅力的だし、ものは試しで読んでみよう」
と購入したのが、私が本作を知るきっかけでした。
当時の自分としては、それまで自分が読んでいた漫画とは明らかに異なる流儀で描かれた本作に夢中になりまして、
友人たちに「面白い漫画見つけた!」としきりに薦めていたのを覚えています。

…と、言うことがまずあったのですが、今回何でそれがいきなりこの展開になったかと申しますと(笑)。

2016年の春頃のある日、西山が私に
「さっき小林源文さんがTwitterで『キャット・シット・ワンのボードゲーム作りたい』『公募しようかな』」って言ってたよ」
と知らせてきたのです。西山も私がキャット・シット・ワン好きなことは当然知っていました。
私は思わず「なあああああああにいいいいいい!?」と声を上げ、自分で確認したところ、確かにそう仰っている。うわー。たいへんだ。
何がたいへんだと申しますと、キャット・シット・ワンのボードゲーム。言うは易し、というところです。
思い余ってその場で「クソゲーで良ければ出せると思いますよ!」と口に出して言っちゃいましたが(笑)。

ボードゲームのメーカーで制作をしていてキャット・シット・ワンの愛読者であるという数少ない人間ですから、
自分以上にはっきりとしたことを言える人はそういないんじゃないかとすら思い、
(実際のところ私個人に対して言ってるんじゃないかという位ピンポイントな話でしたから)即座に真剣に考え始めたのですが、
率直に言ってキャット・シット・ワンがボードゲーム化に向いているタイトルとは必ずしも思わず(RPGやゲームブックの方がまだ向いている気がする)、
先生が考えていらっしゃりそうなほど簡単なことでは無い。無いですよ!
私はヤですよ、キャット・シット・ワンのダメなボードゲーム目にするの!
他ジャンルならともかくボードゲームは止めて欲しい!

と、数時間うんうんと考え込みましたが、覚悟を決め、その日のうちに、
「キャット・シット・ワンの件、ゲーム化は生半可ではないですが、ご協力できるなら私どもニューゲームズオーダーをおいて他には無いのではないかと思っています」
というメールを送りました。当時は相変わらずクソ忙しく、
西山も「流石に言ってやるべきだと思ったから伝えたけど…NGOもタチキタも、仕事量的にこれ以上のプロジェクトは無理だと思うぞ!」
と叫んでいました。
うん!完全に同意!酷い、これは酷い!

このメールに対する返事はメールがフィルタにかかったやら何やらでしばらく連絡が無かったのですが、
2016年春のゲームマーケットの現場(コミティアと同時開催でしたね)で、普段B2F店舗に時々いらしている方がNGOブースに来られて
「これ、預かりまして」と、唐突に渡してこられたのが「ゲンブンゲームズ」のスタッフのご担当後藤さんの名刺でした。
「…え!?」と思わず言ったら、「自分、実はゲンブンさんの所で売り子手伝ってるんですよ」という衝撃のお話。世界、狭い!
NGOのこともその方が先方に前向きに伝えていただいていたようで、「是非1回ミーティングをしたい」ということでした。


…ということで後日、担当後藤さんと、何と小林先生自ら立川においでいただきミーティングということになりました。
(小林先生のTwitterでB2Fに来たとわかるツイートがあったのでごく一部の人から「あれ、どういうこと!?」と聞かれましたが流石に口止めしました(笑))
私共としてはとにかく「ボードゲームは、良いものが出せるなら素晴らしいと思いますが、絶対に簡単ではないですし、
ざっくりしたものを出してしまうのは余りにも勿体ないと思います」という意見を率直にお伝えしました。
先方もニューゲームズオーダーもあくまで仕事である以上商業的に利益が上がるプロジェクトにしなければ実行不可能だし、
出来如何によってはネガティブな評価に容易に繋がりうるし、それは絶対に望みませんと。
商業的なことだけを見れば「触らぬ神に祟り無し」というのがNGOの状況ですが、私個人の思いとして見過ごせませんでした、ということでした。

小林先生も後藤さんも本当に真剣にお聞きいただき、アナログゲームとキャット・シット・ワンを絡める上では、
それぞれのファン、あるいは両方のファンが喜ぶものを協力して作れたらいいね、という話になりました。…これはもう、嬉しかったですね。

ともあれ、NGOサイドで、何か符合する海外名作をローカライズしてキャット・シット・ワンバージョンにするような手はあるか、だとか、
オリジナルで作るとしたらこういうゲームなのではないだろうか、と検討したりしたのですが、
後藤さんがB2Fでミニチュアゲームのボードを見て、「こういうのは作れないんですか?」というご質問を受けました。
私や西山は元々ミニチュアゲームの方から来た人間なので、
「いや、商業ベースでのミニチュアゲーム作りはボードゲーム以上に大変です。大前提として、ミニチュアがたくさん要ります」
という返事をしたのですが、そこで、

「一旦ゲーム置いといて、キャット・シット・ワンのメタルフィギュアっていうのはどうだろうか?」

という話になりました。個人的にはそれは。…欲しい。絶対良い!
面白くなるかがわからない(そこが怖い)ボードゲームと違って、メタルフィギュアはまず造形が良ければ正義なので!
それに、絶対多くの方に喜んでもらえる気がしました。
メタルフィギュアの題材としては、キャット・シット・ワンは向いている、という、長年のミニチュア屋の勘もあります。
いっそ「ゲームに使えなくもないような気がするような、メタルフィギュア」をまず作ってみて、反響を測ってみてはどうだろうか、と。

これは一個、良い案じゃないですかね、という話になったのですが、問題は一つ。西山の仕事がまた増えた、ということです(笑)。
西山からすると「けっ・きょく・俺!」という感じだったでしょうけれども。
ご存知の方も多いと思いますが、西山はニューゲームズオーダーの製造方やタチキタプリントの傍ら、
自分のライフワークとして自作のメタルフィギュア造形、製造というのに長年取り組んでいました。
それこそ自分が彼と会った10年以上前の時からやっていましたから、ボードゲーム作りより長いわけです。
滅茶苦茶忙しくはあるわけですが、西山としては「まあ、メタルフィギュアを商業ベースで出すチャンス、魅力的ではあるよね」
という見解だったので、一丁、やってみるか!という話で始まりました。


で、…色々端折りまして!
ホント2016年中色々たいへんでしたが、何とか乗り越え、後藤さんの「ワンフェスで発売したい」というご意向を受け、
この1か月で西山がガンガン追い込み、…出来ました!

手前味噌ですがね。僕は最高だと思っています。素晴らしい出来だと思う。
西山が作ったキャット・シット・ワンのメタルフィギュアが、小林源文先生ご本人の公認をいただいて、商業ベースで出せるというね。
夢ですね。

パッケージのイメージは…、ミリタリーのジャンルがお好きな方なら、一瞬で何のオマージュであるかはわかると思います。
自分はミリタリーのファンでもなくモデラーでもないですが、そういった方々が何を大事に思っていらっしゃるか、
それは可能な限り測り、念じたつもりです。これしかない。
西山自身がこのパッケージのアイデアを出して「これで行きたいんだよね」と言った時、自分は全面的に同意しました。
小林先生にも思った以上に高く評価していただき、喜んでいただいたのも嬉しかった。
オマージュしている先の会社様には特に問い合わせたり許可をいただいたりはしていないのですが…(そのアプローチこそ迷惑である可能性を感じた為です)、
私共としては最大限敬意を表したつもりです。
これを買われる皆様にもご理解やご共感をいただけるのではないか、と勝手ながら思っています。
先方のご商業を邪魔するような意図ではなく、「この物と関わる皆様にとって、自分達が最大限できること…」と考えたら、この結論でした。
最悪先方にご迷惑、という結論がでたら、箱を全部交換対応しよう、と西山と話して、これで行くことにしました。
駄目だったら、私がお叱りを受けるべきことだと思っております。



箱の中にはスポンジを入れることにしました。こちらは、メタルフィギュアの伝統的な文法です。
勿論追加のコストはかかりますし、普通だったらそこまでしないのかもしれませんが、どうせならメタルフィギュアの愛好者の皆様にも喜んでいただきたく、、
そこも妥協はしないことにしました。御覧の写真からさらに、穴の縦横幅を調整してよりフィットさせるらしいです。
フィギュア造形も西山、メタルフィギュアの工場選定・複製手配も西山、パッケージのDTPも西山、箱の製造手配も西山、スポンジの手配も西山。
西山祭りです(笑)。横にいて長年一緒に物を作ってながら「凄いなあ」と思ってます。
西山が、できなかったことをできるようにしていく過程を、自分はずっと見てきたので。


…ということです。
本件、大幅に西山案件なのですが、私としては感無量です。こんな日が来たかと。わからんもので。
66歳にしてなお精力的にご執筆を続けられている、憚りながら「偉大なる先輩」である小林先生と直接仕事をさせていただけ、
メタルフィギュアという、ボードゲーム以上にニッチなジャンルの物でありながらもギリギリの所で商業ベースと言える製造・販売計画を作り上げられ、
西山のやってきたことが1つ形になる。

…売れてくれ!

実の所前例が無いとも言える、新しい試みなので、自分としては「これは絶対良い」「多くの人に喜んでいただける、胸躍るものになっている」
と強く思っている一方「メタルフィギュアというものを売っていくのは、簡単じゃない」とも思います。
ただ、自分達が良いと信じている様々なことが、多くの皆様にとってもそうであればと思います。
売れてくれたら、気が早いですが、次、ということもあり得るので。
ワンフェスにお越しの皆様は、是非チェックしていただければ幸いです。
ワンフェス以後については、ワンフェス以後に、お知らせする予定です。

あ、最後に1点!今回ワンフェスに向け、ゲンブンゲームズ様サイドより「ミニチュアを塗らない方向けというものがあれば嬉しい」というお話しがあり、
「バレル仕上げ(磨き加工)」のバージョンを数量限定で用意しました。
ノーマルバージョンは双方のブースで販売しますが、そのまま飾れるよう、
光沢が出るように加工してあるバレル仕上げのバージョンはゲンブンゲームズ様のブースのみでの販売となります。
…よろしければ両方お求めください(笑)!
それではワンフェス当日、どうぞよろしくお願い致します。

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