2017/11/20 06:19 午前

ババンク日本語版の話、その1。

  • 2017/11/04 08:55 午後
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先日Twitterにて第一報を出させていただいた通り、レオ・コロヴィーニとブルーノ・フェデュッティの共作によるカジノゲーム、
「ババンク」の日本語版を発売します。価格は税抜4500円(税込4860円)となります。
箱サイズは弊社の「ラー」「さまよえるオランダ人」と同じものになります。
アートワークについては、「ファブフィブ」以降弊社の復刻作を数多く手掛けていただいたタンサンさんにご担当いただきました。

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さて!「ババンク」ようやくのリリースとなります。初版は2001年、ウィニング・ムーブズ社から販売されていましたね。



毎度悩むのですが、お読みの方は、「お~ババンク、良いねえ懐かしいね」と言う方と「ババンク?知らない」
と言う方に分かれることと存じます。
少数派としては「最近ボードゲーム始めたけど、詳しい人に誘われて遊んだ!」という方や、
「ネットで調べてたらふと見つけて、興味惹かれたけどどこにも売ってないのでそのままになってた」と言う方も、
いらっしゃるかもしれませんけれども。

知らない方向けには本来ゲーム内容自体のご説明がご要りようだとは思うのですが、
程なくウェブサイトにPDFルールもアップ致しますし、ゲームマーケットで新たにお配りする弊社のカタログにも掲載しますので、
具体的な内容についてはここでは一旦他に譲ることにします。
(タイトルも特徴的ですし、入手難となって以降も根強い人気を誇るゲームですので、検索すれば情報は得られることと思います)
この出版についてのポイントを整理してお届けしたいと思います。
デザイナーズ・ノートならぬパブリッシャーズ・ノートといったようなことを、今回は書こうかと。


さて、このババンクの復刻、まず何といっても…難産でしたねえ。
絶版名作の復刻を数多く手がけて参りました結果、「ニーズが高く復刻し易く効果が高い」タイトル、
まあつまり可能な所から着手してきた分、「バザリ」「キャント・ストップ」あたりからは、
着手してから複数年単位の時間が経過するものが出てきており、ババンクもそういった内の一つです。
遡りますと、権利所在を探し当てて(共作というところが難しかった一因です)、色よい回答を得たのが2014年の終わりごろでした。
3年かかってしまった計算になります(笑)。
当時は枯山水の初版を発売する直前ですから、このゲームの出版自体が難しいというだけでなく、
私自身の余裕と、それ以上にニューゲームズオーダーの資金繰りに全く余裕が生じなかった、
ということも時間がかかった大きな理由です。

私共の手元では、ゲーム出版は、「電撃的に契約から出版に至るもの」と「非常に長い時間を要するもの」に分かれる傾向があります。
スピード感のある出版の実現は、様々な点から、それ自体に価値があります。
「時流に乗る」と言いましょうか。「このゲームを今お届けすれば、きっと皆喜ぶはず」という、確信を感じる瞬間があります。
その時には、何よりも「すぐにお届けする」というのが第一の目標になります。
当然ながらしっかりとした製品にするという一線は守らなければならないですし、
急ぎながら合格点を出すというのはそれ自体骨の折れる仕事ではありますが、
「何故このゲームをリリースするのか」という部分での悩みが生じません。
文化的に意義があって、きっと皆が歓迎する、収益が上がるプロジェクトならば、これは良いことずくめです。

一方、その価値について尋ねれば「名作」であると誰もが認めるにもかかわらず、
そういった流れには乗りにくいゲームというのもまた、数多く存在します。
こういったゲームについては、「どうすれば商業的に形にできるのか」という、力を加えるための構想を必要とします。
文化的な価値と商業的な価値を共存させるうえで、「何かしらの+αが無ければ、動きが取れない」ということなのです。
これは単純な気分の問題ではなくて、「持ち駒が足りない」と言いますか、気合一発着手してみても、制作が途中で推進力を失ってしまいます。
私達が多くのゲームを同時に取り扱う中では必然的にプライオリティが下がり、労力や予算の配分が後回しになってしまうのです。

2015年には権利の取得に進み(これ自体には大きな意義があると思いますので、「やった!」という手ごたえはありました)、
しかしながら様々な主力製品の取り扱いに追われ、具体的な着手には一定の時間を要しました。
2016年にはうちうちにはタンサンさんに打診をし、2017年の初頭に具体的な制作に着手しました。
しかし前述の通りの状況のため、タンサンさんも私達も思うままに制作を進めることはできませんでした。
残念ながらやはり、推進力が不足していたのです。

ただそんな中でも「2017年中には出版しなければならない」、という風に動けたのは、
何のことは無く権利者サイドとの契約にある出版時限が2017年いっぱいと迫っていたためです(笑)。
本格的に締切、という部分と、2016年を切り抜けてある程度の安定を得たニューゲームズオーダーの環境が功を奏し、
いよいよ本腰据えて考えねばならないぞ、と机の真ん中にババンクを持ってくることができました。


一旦色々飛ばすのですが、タンサンさんとお話し合いしている中で、突破口になるのはコンポーネントだろうという結論に達しました。
内容物の中でも、ババンクの中核にある「チップ」について考えてみようか、という話となったのです。


…という所で長いので、本題にまだ入ってないですが続きは次回にします。
うーん、パトロネージュの話がたくさんあってたいへんだと思っていたのですが、ババンクも掘り起こしてしまうと大概ですね(笑)。
今回のような前提を受けて、ババンクをこんな感じにしましたよ、という話を次回はしたいと思いますー。




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