2018/06/25 06:51 午後

ハイソサエティ日本語版を、新規仕様で発売します。

  • 2018/04/05 08:20 午後
  • 投稿者:


http://www.newgamesorder.jp/games/hig...ty_jp_2018

先日Twitterにて発表しました通り、ライナー・クニツィアの競りゲーム「ハイソサエティ」を、新たな日本語版として今月発売致します。
価格は1800円。箱サイズは弊社の「コヨーテ」「フェレータ」と同サイズにさせていただきました。
アートワークはママダユースケさんにご担当いただいております。

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さて、このハイソサエティの日本語版というものについて、どこからご説明したら良いでしょうかね!
ニューゲームズオーダーとして、以前にもアメリカのフレッド・ディストリビューション(グリフォンゲームズレーベルの運営者ですね)
が出していたハイソサエティのローカライズ版を販売していたので、
以前より長らく弊社の出版をチェックされてきた方々からすると、そう大きなニュースでは無いとお感じかもしれません。
ただ自分達としては、今回の(ブラッシュアップを終えた)ハイソサエティのリリースは、
長らく待望してきた「一歩前進」と言えるもので…たいへん嬉しいです。
一つの「結論」を出せた、と申しましょうか。

このブログを遡ると、自分達がフレッド版ハイソサエティの日本語化をオファーされたのが2008~2009年頃だったことがわかります。
ニューゲームズオーダーの現在の絶版名作復刻、というのはリオ・グランデゲームズやフレッドの動きを参考にして
「そうか、そこに掘り起こすべきニーズがある」「もっと歓迎される有効なやり方がありそうだなあ」という示唆を得て始めたわけですが、
中でもフレッドに誘われた「小箱版のハイソサエティとフォーセール」が自分達に与えたインパクトは非常に大きなものでした。

「へえ、本当に小さく作ったんだね」

普通だったらこれで済んでしまう話だったかもしれませんが、あの仕様は当時の自分達にとり、天啓に近いものがあったのです。

Fred社で当時中心的に製品の制作を担当していた方がいたんですが(現在は退社)、
その方が10年前「送料や保管費をできる限り低減して北米から遠くにゲームを流通させる実験」
として作ったのがどうやらあの「極小の小箱版」だったんですね。
だから、北米ではあの小箱バージョンのハイソサエティは流通しておらず、
自分達はアジア向けに彼が作ってみようとしたカードゲームの実験に付き合った形でした。
ハイソサエティ日本語版相乗りのオファー自体願ったりかなったり、というのはもちろんだったのですが、
加えてこの「小箱で」という試みには非常に大きな意義を感じたのです。

流通コストの低減、そして収納性や携帯性の向上、といったことは、
放っておいたままでは思うようには売れていかないホビーゲームの出版を、
商業としていかにして成立させていくのか、ということを考え進めていく上で、
国境を越えて分け入るべき優先事項だったと、今改めて思います。
足りない尽くしの状況で、どこから商業的な余裕、収益性のプラスを持ってこようかという時に、
「箱の空気を切り詰めてみよう」という発想に至ったという点で、その担当者と私たちは非常に気が合いました。
アメリカのボードゲーム会社の多くが「大箱礼賛」と言いますか、ビガー・イズ・ベターの固定観念を持っていた
(大箱の存在感でアピールすべき売り場に立脚すると当然の考え方だったんだと思います)一方、
フレッドも自分達もそういった(スーパーや大型玩具店のような)売り場へのアクセスを実質持っていませんでしたから、
固定観念さえ捨てればこれは合理的な方向性でした。
それに、振り返ると結果的には、その後の流通状況の変遷にのっとった仕様変更でした。

なにぶん日本では、今日のようなボードゲームが広がりを得る前夜の話でしたから、
その時出したハイソサエティは、好評を得はしましたが、売れ行きは細々としたものでした。
ただ少し前に品切れとなり、以降ハイソサエティの供給は途絶える状況となっていました。


自分達は「フレッド小箱版のハイソサエティの在庫がいつか完売したら、独自仕様のハイソサエティを出そう」
と考えていました。
ポイントは

●アートワーク
●タイル
●箱サイズ

の3点でした。
ここまで全く触れていませんが、ルールはもう、私たちが言うまでもない傑作なので。
自分は15、6の時にモダンアートを遊んだ直後、将来ボードゲームを広める仕事をしようと決めた…というざっくりした経緯を良く話していて、
モダンアートを「自分の人生を決めたゲーム」と位置付けているのですが…、
今現在、「モダンアートとハイソサエティは、どちらが『良い』ゲームだと思う?」と聞かれたら…ハイソサエティと答えますね。
自分達にとっては、全てが望ましいです。ハイソサエティは、それ程決定的なゲームだと考えています。

と、疑いなく決定的だと信じてきたハイソサエティなのですが、どの版についても、製品仕様は決定的に思えなかった所があります。
ラベンズバーガーから出版された初版のハイソサエティは、プレイヤーが獲得を争う16枚のカードは、厚紙タイルだったんですよね。
フレッドの小箱版はこれがカードに代わっていた。ミニマルに、と考えるとそれはそうだよな、と思う一方、でも「できればタイルだったら良いなあ」
と感じさせもするものでした。
フレッドの中箱版(全世界流通の通常版)はタイルになっていたんですが…、ラベンズ版より箱が大きかった。
フレッド中箱は弊社「古代ローマの新しいゲーム」以降さんざん踏襲してきたサイズで、一つ弊社のスタンダードサイズとして採用したのですが、
カード・タイル以外コンポーネントの無いハイソサエティには、やはり少々大き過ぎた。

というか、箱自体で言うと、ラベンズ初版も少し大きかったんですよね。
今でこそラベンズのカードゲームでもいわゆる「アミーゴサイズ」に近い箱が採用されていますが、多分当時のラベンズ的にはそれは「無し」だったのかなと。

自分としては、「オリジナルアートワーク」「タイル採用」「概ねアミーゴサイズ」、で1800円、という「ハイソサエティ」が欲しい、というのが答えでした。
ちなみに過去アミーゴから一度このゲームは(カードゲームサイズで!)リリースされていますが、
タイトルが「珍獣動物園」となっていて、動物を買い付けるテーマに変わってましたね。
実は自分が初めて遊んだハイソサエティがこれでした。
『へ~、珍獣動物園てゲームですか』と買ってきた沢田に言ったら『違う、これはハイソサエティだから!』と言われて
『どういうこと?』と疑問を呈したことを今も覚えています(笑)。

55枚のカードと16枚のタイルをコヨーテサイズの箱にきれいに収めて…ということ自体、数年前であれば「言うは易し」という状態だったのですが、
昨今たくさんゲームを制作してきたノウハウを投入した結果、適切な紙を選んで上手く箱に収めることができたように思っております。
最小サイズ、という形では無くなりましたが、一つのポピュラーな小箱に、
タイルを採用したハイソサエティを収めましたので、自分としてはこれが一つの答えかなと。
私以上にこよなくハイソサエティを愛する沢田が先日、完成品サンプルを見て
「こうなるまでなかなか時間がかかったね」とつぶやいていたのを聞いて、なかなか良い物が作れたんでは無いかな、と実感しました。

この機会に是非、未プレイの方はハイソサエティ、遊んでみていただきたいですね。もちろん遊んだことがある方々も改めて!
一生懸命頑張らないと勝てないんですが、一生懸命頑張っても勝てない時は勝てない(笑)。
そんな厳しくもおかしみのある展開が愉快な競りゲームです。
「勝ち得る」一人になれれば上等で、「あ~、このゲームは本来自分が勝つべきだった!」みたいな負け惜しみを笑いながら言うと楽しいです。
是非、ブルジョワらしからぬお小遣いのやり繰りに苦しみながら、一喜一憂していただければ幸いです。
このゲームをより多くの皆さんが遊んでいるような風景が現出したら、まあ自分は人生の目的を達成したようなものですね。
そういうことを狙いつつ、近日ハイソサエティ販売開始します、よろしくお願い致します~。

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