2017/11/18 10:51 午後

Go/Stop(ゴー・ストップ) / by 沢田大樹

  • 2008/05/09 02:39 午後
  • 投稿者:


プレイ人数:2~6人用
プレイ時間:10分
2008年4月27日発売・1000円



<紹介>

非常にシンプルなカードゲームです。主要素はバッティングと、それに伴う心理戦です。
大きい数字の得点カードを取ったプレイヤーの勝ちです。

各プレイヤーは手札として行動カード6枚を持ちます。内訳は[Go]カード5枚、[Stop]カード1枚。大事なのは[Stop]で、得点カードを獲得するために使用します。[Go]は言ってみればダミーカード、外れというわけです。

1から10の数字が書かれた10枚の得点カードをシャッフルし、伏せて山札にします。そして1番上の1枚をめくります。ここで各プレイヤーは手札の内1枚を伏せて出します。そのカードが取りに行くなら[Stop]を、取りに行かないなら[Go]を出します。

各プレイヤーが伏せた行動カードはそのままにし、次の得点カードをめくります。また行動カードを伏せ、3枚目の得点カードをめくり…、という手順を繰り返していきます。そして5枚目の得点カードに対して各人が得点カードを置いた所で、1枚目の得点カードを誰かが獲得できるかどうかを判定します。

プレイヤーの内1人が[Stop]を出していたらそのカードを獲得できます。全員が[Go]を出していた場合当然ながら誰も獲得しません。そして2人以上が[Stop]を出していた場合バッティングが発生し、誰もそのカードを獲得できません。

誰かが1枚目の得点カードを獲得した場合、ゲームは終了判定に入ります。2枚目~5枚目の得点カードに関しても誰が獲得したかを確認し、1番大きな数字の得点カードを取ったプレイヤーの勝ちとなります。

1枚目を誰も獲得しなかった場合ゲーム続行です。1枚目の得点カードは捨て札にし、1枚目に出していた手札を戻します。6枚目をめくり、手札を出し、次は2枚目の判定です。
以下勝負がつくまで繰り返します。

大きい数字は欲しいけれども、バッティングをし易い。そしてゲームが終わるまでに少なくとも5枚のカードが出てくるので、今出ている得点カードが1番大きくなるかどうかはわからない。そして[Stop]は1枚しかない。数列が導き出す心理戦がお楽しみいただけると思います。

ゲームを繰り返し、初めに3勝したプレイヤーが全体の勝者となります。前回までの勝負の記憶が、さらにゲームを面白いものにしていくことと思います。


<Go/Stop発売にあたって>

2005年にレイトとこぶしゲームクラブより100部のみ発売したカードゲーム、Go/Stopの再版です。作者沢田曰く「坊主めくり」というゲーム形式に対する問題意識を掘り下げている内にたまたまできたゲーム、ということでした。出来上がったものは坊主めくりとはかなりかけはなれていたのですが、良いものだったので売ってみた、というのが始まりです。

このゲーム、私吉田にとっては作者以上に思い入れの強いゲームです(まあ作者が「そう大きな思い入れもない」と言っていることもあるのですが)。システムは非常にシンプルで、ルールもコンポーネントも最低限ながら、しっかりとした楽しみを生み出せるものだと思います。何より普段ゲームになじみのない方や、年少の方と遊ぶ上でも説明がしやすく、すぐに勘所をわかってもらえる。運と言えば運のゲームなので、熟練者との差がそう明確につくわけでもありません。その点では短時間なのも素晴らしい。

そして何より、沢田のゲームデザインに一貫してあり、このGo/Stopでは最も顕著な要素。私が沢田のゲームに最も魅力を感じる部分です。それは言ってみれば「沸く」ということです。

ゲームのルールというのは、一見すれば手順の集合です。ただその手順を寄せ集めただけでは、当然ゲーム足り得ません。仏作って魂入れずと言った所です。

それでは魂とは。その一連の手順を通じて、いかにしてプレイヤーに対して思考する楽しみを与えるか、あるいはプレイヤーの感情の起伏に訴えるかといったことです。いかにプレイヤーに働きかけるのかと。


前者に関して言えば、Go/Stopは限定的と言えます。全く思考が求められないわけではありませんが、そう複雑でもなく、長期的なプランも必要ありません。直観的に遊ぶ、という楽しみ方もあるでしょう。ただ後者に関して言えば、非常に優れていると感じます。多くの方がその楽しみを共有出来るでしょう。それは決して多くのゲームに備わっている特性ではありません。大げさかもしれませんが、ニムトに通じるような特性です。



…とまあ、またしても手前味噌で随分持ち上げましたが(笑)、今回の再版が具体化した理由と言うのは非常に現実的というか、言ってしまえば成り行きです。

Defenders of ClayArtを4800円の価格に抑えるためにコスト削減の必要があったのですが、
カードが30枚しか必要でなく、
一緒に残り50枚程カードを印刷してもコストがほとんど変わらないことが判明しました。
そこで思い出したのが、結構再販希望の声をいただいていたGo/Stopだったというわけです。
売り物が増えたことで間接的にコストが抑えられ、結果Defenders of ClayArtが4800円で出せました。

とまあ副産物として生じたGo/Stop再版ですが、個人的には良いきっかけになりました。
手軽で良いゲームだと思うので、ご機会ありましたら遊んでいただければ幸いです。

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