2017/10/23 04:58 午後

「六次化農村」ゲームマーケット取り置き予約を受け付けます。

印刷用ページ
  • 2017/04/15 07:26 午後
  • 投稿者:


先日発売を発表しました「六次化農村」(GM販売価格6500円)につきまして、下記の通りゲームマーケットでのお取り置き・ご購入の予約を受け付けます。
ご予約締切は「5月12日23時」です。
※ご予約多数の場合、予定より早く受付終了となる可能性がございます。

[ご予約の手順]
●yoshida@b2fgames.comまでメールをお送りください。メールのタイトルは「六次化農村取り置き予約」としてください。
●メール本文に
・「お名前(本名、フルネーム)」
・「お電話番号」
・「ご予約個数」
をご記入ください。
※ご予約個数の上限は「2個」とさせていただきます。
※「ハツデン」等その他の製品についてのご予約はお取りしません。当日販売分よりご購入下さい。
●ご予約を弊社にて受け付けましたら、「ご予約番号」を記した確認メールを返信します。
●ご予約メール送信後数日経っても(もしくはゲームマーケット前日21時までに)弊社からの返信が確認できない場合、ご予約メール不達の可能性がございます。042-507-8120までお電話いただきご確認ください。

[当日・会場での購入]
●「ニューゲームズオーダーブース(A45)」で販売します。
●ご予約をしているお客様は、その旨をスタッフに明確にお知らせください。
●お引渡し円滑化の為、当日ブースにて係の者にメールでお知らせする「ご予約番号」を「フルネーム」と共にお知らせ下さい。番号を記録して当日お持ちください。
※ご予約番号をお忘れの場合、名簿でのお探しに数分お時間をいただく可能性がございます。
●お支払いは会場にて商品受け渡し時、現金でいただきます。事前お支払いは受付致しません。
●ご予約の引き取りは「14時」までとなります。14時までにお引き取りにお越しください。
※14時を過ぎた場合ご予約は解除となり、その分は一般販売分に回す予定です。出来る限り時間内にお越しください。時間を過ぎた場合は一般販売分をご購入下さい。

以上の通りです。
なお、ゲームマーケット以降、通販・一般出荷については、当日の販売状況から検討し、できる限り早くお知らせします。
皆様のご予約をお待ちしております。

「六次化農村」をゲームマーケットで発売致します。

印刷用ページ
  • 2017/04/14 04:01 午後
  • 投稿者:


さて、ゲームマーケットカタログ発売にあわせ、昨日Twitterにて発表させていただきましたが、
東京ドイツゲーム賞の審査員特別賞受賞作、「六次化農村」を、5月14日、ゲームマーケットにて発売させていただきます。
ゲームマーケットでの販売価格は6500円を予定しております。

↓弊社ウェブサイトにてルールブックのPDFをダウンロードできます。
https://sites.google.com/a/newgamesor...s/rokujika

↓youtubeにある六次化農村の審査動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=XOzz2QLnbvI
https://www.youtube.com/watch?v=krkGwdCfKro
https://www.youtube.com/watch?v=510RkTvMEuE

本製品につきましては、現状の生産数が通常のニューゲームズオーダー製品に比べ少数(500部)となっている為、
近日中にご予約を受け付ける予定です。

------------------------------------------------

さて。さて!ニューゲームズオーダー春の新製品、もう一つは六次化農村でした。
…こちらについては、言いたいことがあり過ぎます!先日発表したハツデンは、(相応の苦労はありつつも)優等生と言えたのですが(笑)。
長時間ゲーム守備範囲だぞという方は、まずは六次化農村のルールPDFをご覧いただき、
また東京ドイツゲーム賞の一連の審査動画をご覧いただければと思います(長いのでなかなか全部はチェックし難いかと思いますが)。
率直に申し上げて2017年体制のニューゲームズオーダーで、「これホントに出すの!?」と思われそうなタイトルですねえ。

えー、お話を始める前に、要素を思いつくままに箇条書きしておくと、

・「長時間ゲームの商業的な位置取りと販売」
・「長時間ゲームのアートワーク・コンポーネント」
・「500部製造の枠組み」
・「ボードゲーム出版という商業」

とまあこんな感じでしょうか。ホントに全部ご説明できるかどうか、そういう内容になるかはわからないのですが、顛末から始めてまいりましょう。

この「六次化農村」、作者は神田恒太郎さん。ゲームマーケットでは常々ブースを出されている「ホリケン」さんと言えばご存知の方も多いかもしれません。
「円卓P」さん名義での動画配信でも知られている方です。
(ニューゲームズオーダーの製品ということで「様々な売り場に並ぶ可能性を一応見て普通めの名前にしていただけますか」というお願いをし、今回は神田さん名義となりました)

私としては面識は無かったのですが、ネットで時々見かける「ドイツボードゲームに詳しい方」だな、という印象でした。
ですから、(これは審査中も繰り返し口にしたのですが)
「エッセン新作等最新ゲームをチェックしている熱心なプレイヤーの方々の中には、『いっそ自分で作る』『作れる』という方もいるのではないか」
という興味が強くあり、一次の書類審査から期待させていただいた候補者の1人でした。
実際お送りいただいた「六次化農村」の書類には見るべきところが多々あり、また私以上に(同じく審査員の)沢田が評価し、
二次審査(サンプル提出による実プレイ)に進んだ、という形でした。

二次で遊んだ際の私の評価は、可否両面ありました。可の方で言えば勿論、「2時間級の農業ゲーム」
という真正面からの目標に挑み、既存のボードゲーム、特にゲーマーズゲームの文法に対する造詣の深さをバックグラウンドに、
新たに遊ぶ価値のあるゲームを作り上げたことに対する敬意、感謝、喝采、といった思いでした。
率直に言って「凄い、こんなゲームを作れる人が国内にいるなんて」と。

しかしながら、否の面も大きくありました。
神田さんが送ってこられたプレイ用サンプルが、「長時間ボードゲーム」のコンポーネントの想定として不十分なものだったということです。
一次審査通過から二次審査用のサンプル提出の期間が短く、難しさがあっただろうことを勘案しても、他の候補者に比べて、
ビジュアル面があからさまに弱かった。プレイヤーが情報を処理しやすいように、ゲームの魅力を落とさないように、という心遣いには欠けていました。
そういった意図は…できれば持っていて欲しい。長時間ゲームを作るならば尚更です。
ルールだけ書いて後は他所に任せる、という態度は、(例えばクニツィアのような)ごく一握りのトップデザイナーなら許されるんじゃないかな…、
というのが、私の思う所です。どういう風にゲームに魅力のある実体を与えるか、発想する上では、
ゲームの作者が最も有利なポジションにいるのは明らかだからです。

ボードゲームの制作をする時、「ルールを書く人はルールのことだけ考えればよい」
「絵を描く人は発注通りの絵を描けばよい」というシンプルな分業は、そう容易にはまかり通りません。
制作の参加者各人に、他のパートへの心配り、互いの連携を高めようという心が有ると無いとでは、出来上がりは天と地ほども違ってきます。
というより、特にボードやカード等コンポーネントに多くの情報が盛り付けられる長時間ボードゲームにあっては、
この連携は「製品完成の為の前提」にすらなり得ます。そもそもプレイヤーの皆様にお届けすること自体が危ぶまれるということです。

ということで「ゲームとしては面白いんだけど、これ本当に作るとなったらどうすればいいんだろう…」と、
憂鬱になるような側面を持っていたのが、六次化農村でした。

それでも進んだ最終審査では、ご存知の通り多くの傑作に恵まれた中でも、こと六次化農村については、
その最終局面まで沢田が「自分としてはトップマーク」という態度を貫いたことで、
「審査員特別賞」を(にわかに新設して)お贈りする形に決着しました。動画中も言っていますが、これは言わば「沢田賞」です(笑)。
正直に申し上げてこれは(最終候補作品を数多く出版したいと考え始めていた)私にとってもたいへん都合が良い結末でした。
まあつまり、このゲームの最大の弱点と確信していた「コンポーネントへの落とし込みがし難い」という部分、
沢田くんがやってくれるってことだよね!という持って行き方ができましたので(笑)。

沢田は何せ趣味の人なので、ホントに出版するかどうかは一回置いて、コンポーネント改善案については早速着手してくれました。
上がってきたラフは身内ながら「流石に沢田」という感じで、相当健闘しているものだったのですが、
他方(避け難いこととして)依然として相当の課題を積み残しており、
自分がしていた「六次化農村の出版については楽できるかな…」という淡い想定は脆くも崩れ去りました。
沢田及びDTP・イラストを担当した新規スタッフ西村共々、悩みまくり、手間かかりまくりの総力戦に突入することになりました。

3月には神田さんにも弊社までご足労いただき、沢田共々製品化に着手したい旨と、どういう製品づくりをしていくかというお話合いをしましたが、
正直私の予想通り神田さんにはアートワークやコンポーネント方面の具体的なご想定はほぼ無く、
膝詰めで話すのは初めての状況ながらも、私は相当苦言を呈しました。
終わった後神田さんは「…気合い入れないとやばいっすね」と仰ってましたが、あの腹を割った話し合いを持てたことが、
六次化農村の完成形に繋げるための、起点になったと思っています。
やっぱりゲーム作りには、そういう修羅場が必要なのかもしれません(笑)。

また、その話し合いで私が「春のゲームマーケットで出すつもりです」ということを申し上げた際には、神田さんは「春!?秋じゃなくてですか?」
と相当驚いてらっしゃいましたが…、申し訳無いですが、私達にはそんなに気長に一つのゲーム(しかも長時間)を作っている余裕は無いのです(笑)。
ただ(沢田は違いますが)私達はフルタイムでゲームを作る時間があるので、本気で、本気でかかれば不可能ではないと、そう考えていました。

そこからの制作は、厳しくも楽しい物でした。
ルールについては、パッケージ通り神田さんの作となっていますが、考えようによっては神田さんと沢田の共作としても良いような過程を経ました。
特に3人プレイのルールは沢田が大きく関与しています。あとカードの効果等、端々については私の案を採用してもらったところもありますね。
デベロップメント、という観点でいうと、沢田がやるという形から出発しましたが、まあやはり私の仕事も多々有り、2人でやった感じです。
アートワークについては西村が絵が描けるため担当してもらいましたが、どういったものをどういう風に描くかについては私が考えたもので、
DTPについては沢田の意図を受けて西村がやる形だったためやはり共同作業。
ルールはニューゲームズオーダーの平常と同じく、沢田が書いたものを私と校正の山根が揉んで西村がDTPをする、という形になりました。
そして今、製造担当西山が、タチキタプリントで受けている他の作家さんたちのゲームと共に、生産を進めています。
大きなトラブルに見舞わなければ、ゲームマーケット、間に合う運びです。


…本当に、神田さんと沢田の間で密に連絡を取ってもらいながら、フルタイマーの自分たちがぐいぐい進め、入り乱れて作りました。
てんやわんやだったのですが、具現化しにくい難物をものにした分だけ、魅力的なゲームに仕上がっているのではないかと、今は思っています。
現状のコンポーネントでテストプレイをした際、各段にゲームの魅力が増していると感じられ、自分達で驚きましたので(笑)。

------------------------------------------------

たいへん長いんですが、一気に書きましょう。
そもそもこのゲームをニューゲームズオーダーのラインナップとして「今出せるのか」という点。
どうして出せるのか、ということ。
それはことによれば、ゲーム自体の制作以前に、昨年1年を要した、自分達の商業のテコ入れに起因します。
これを今出せるということは、むしろ今でなく、苦しかった過去の自分達の活動、それがどういう成果を見たのかが測られる
ということだと考えています。

最初に書いた通り、6500円のゲームとは言え、六次化農村は500部しか作っていません。何故500部なのか。
それは昨年の活動を通じて痛感した、長時間ゲームのリアルな状況の反映です。
今日本で、ボードゲームを遊ぶ方は、過去に例が無い程に増えました。有り難いことです。
お陰様で、繰り返し言っている通り、最近コヨーテやペンギンパーティが驚くほど売れます。

それでは他の多くの、「平均的な」ゲームがどうなのか。
…以前よりは売れます。しかし、率直に言って「微増」という範囲です。
想像に難くないことですが、新たなプレイヤーが増えるということは、大方「新たなプレイヤーが求めるゲームは売れる」ということです。
このことについて、自分達は特段悲観するような気持ちは持っていません。それはそうだ、と思います。
自分達のようなマニアにとっては見知ったゲームでも、新たにやる皆様にとっては、その1つ1つが新しいゲームだからです。

「商業」ということを、短期的な観点から考えた時、「大箱の」「複雑な」「長時間の」ボードゲームをたくさん作って売ろう、
と考えるのは、…ごくごく控えめに言ってリスキーです。
カードゲームが、上手くいけば数か月で数千部売れていく一方で、
長時間ボードゲームの国内流通の適正部数は…、今なお500部から、良くて1000部という所ではないか、というのが私の雑感です。
売れ残ったボードゲームは、会社の財務も倉庫も大いに圧迫しますから、
「出来心で」「思い入れで」作り過ぎた大箱ゲームは、将来的に、コヨーテやペンギンパーティや、モダンアートやラーや、
そういった「広く求められ続けている」定番タイトルの供給に支障をきたす要因になる。

これは本末転倒だ。と考えよう。ということを確認し、決意し、舵を切ったのが、私達にとっての2016年でした。
相応痛みを伴いました。しかし枯山水を始め、ラインナップについて軒並み再生産を続けながら、今は堅調に売り上げを出せるようになりました。

その上で、新規開拓として、新作ゲームを作る。東京ドイツゲーム賞のゲームも出す。収益も上げる。つまり仕事としてやるということです。
六次化農村というゲームにこれだけの力を注ぎこめるのも、以前よりは遥かにましになった、会社の収益力の裏打ちがあります。
そして「500部で作れる」「コストを収めて生産できる」ようになった西山の仕事の進歩に、基礎を置いています。
今年に入るまで不可能だったことが、今静かに可能になりつつあります。その静かな進歩を用いた挑戦が、六次化農村です。
だから、このタイトルには、商業的な社運は、賭けていません(笑)。
ようやく、毎度の博打を行わずに、会社が続くようになりつつあります。
しかし、やっぱり大事なものがかかっているということです。

今回の六次化農村については、500部が飛ぶように売れるようなら、増産を考えます。
しかし、500部で終わりにするオプションも持っています。買う皆様にとってはジレンマがあるかもしれませんが(笑)。
しかし煎じ詰めれば、これが現状最も望まれている形だろうと思います。
自分としては…要る方は買っておいた方が良いと思いますよ(笑)。
世界で500部のみになる「可能性がある」ゲームということです。


全力で作りましたので、良い物だという確信は、一同得ています。
しかし、売れるのか、売れないのかは、正直わかりません。
だから、値段も収めながら。中身もしっかり良いものにしながら。在庫は余らせない。通常業務に支障を来さない。
需要が高まれば速やかに増産する。

そんなベースを作って、思う様、良いと思うゲームを作れたらと、そう思っております。
そんな仕事が出来たらね。夢ですね。
どうだろう。上手くいったら良いですね(笑)。

------------------------------------------------

ということで、今までは行ってこなかったのですが、今回はゲームマーケットの販売についてご予約を取る予定です。
買いたい人が、今ならば問題無く買える、ちょうどいい量の生産、それを測る為の一環でもあります。
通常ラインナップと違い、長期に渡っての供給をお約束できるものでは必ずしもないですから、ご入用な方はこの機会に、ご予約いただければと考えております。
詳細については近日Twitter、こちらのブログ、ニューゲームズオーダーの公式サイト等でお知らせします。

要るものを、要る数だけ、上手く受け渡す。
良い形で継続する為の試みということですので、皆様どうぞ、ご協力をお願い致します。






ゲームマーケット2017春にて、第2回東京ドイツゲーム賞最終候補作品「ハツデン」を発売します。

印刷用ページ
  • 2017/04/08 07:39 午後
  • 投稿者:


タイトルの通り、5月14日に開催されるゲームマーケット2017春のニューゲームズオーダー新製品として、
第2回東京ドイツゲーム賞最終候補作品「ハツデン」を発売致します。

http://www.newgamesorder.jp/games/hatuden

●昨秋のゲームマーケットで「TOKYO HIGHWAY」を発表されたittenさん作の2人用カードゲームです。
http://www.itten-games.com/
●価格は税込1800円です。
●「ペンギンパーティ」「エスカレーション」同様、「ゆかいなさかな」さんに協賛をいただいた製品になります。
●ご興味ある方は、東京ドイツゲーム賞の審査動画もご参照ください。

https://youtu.be/O65f1YqQoNg
https://youtu.be/ZiJhFFwCaas

---------------------

さて!昨年12月に発表させていただきました第2回東京ドイツゲーム賞から、まず「ハツデン」を発売させていただくことになりました。
いやー。有難いです。

同賞の最終候補作については、「できるだけ製品化してプレイヤーの皆様にお届けし、遊んでいただけるようにしたい」
という旨のことを、最終審査の際に申し上げました。
しかし商業ベースでゲームを出版する上では、当然ながら様々な課題があり、またご応募をいただいた作者の皆様にも個々にご事情があります。
その中で、各作品、どの程度まで製品化を実現できるのか…、と、結果発表の直後から思案しておりました。
結果としてこの「ハツデン」から着手させていただこう、と決めたのは、

…逆説的ですが、「ハツデン」が受賞を逃したからです。

と書くと「アナタ審査員でしょ!」と言うツッコミが方々から入りそうですが(笑)、言われても正直仕方が無いと思います。
受賞作とはできなかった以上、このゲームをニューゲームズオーダーから出せるとすれば、最初に着手するしかないなと。
それ程に、このゲームに何らかの賞をお贈りできなかったことには、一口に言って心残りがありました。


今回の東京ドイツゲーム賞の最終候補作は本当に甲乙付け難く、一同嬉しい悲鳴を上げました。
各賞を選出する段となって、最後の最後で、自分達が元来「3人以上の駆け引きのゲーム」を大事にしてきたこと、
そして東京ドイツゲーム賞は自分達の価値基準を表明する賞であるという成り立ちに、ごく僅かな差を見出すより他ありませんでした。
ハツデンが受賞を逃したことにはそれ以外の理由は何らありません。
最終審査の大詰めの話し合いで、タナカマさんは「ハツデンも大賞候補ですよね」という旨のことを念押しされましたし、
沢田も「今回最大のサプライズはハツデン」と言っていました。
いやあ、だってねえ。面白いですからねえ。

第2回東京ドイツゲーム賞作品の製品化を始めるにあたって、「大賞作品である「グラバー」から着手すべき」
という考えは当然あったのですが、一方で「グラバーを出したら、言わば『上から』『可能な範囲で』出す」ということになり、
結果としてはそう多くのタイトルはリリースできないことになるだろうな、という認識を持っていました。
その為、(柄にも無く悩んだのですが)グラバーの作者である赤瀬さんにご相談差し上げ、グラバー出版についてはお時間をいただくことにしました。

加えて、ハツデンについては、非常に手軽で遊び易く、それでいてゲーマーも満足させる内容を持っていることから、
「ペンギンパーティ」以来折に触れ出版にご協力をいただいている「ゆかいなさかな」さんに協賛を打診させていただきました。
「ゆかいなさかなさんのお眼鏡にかなうなら、ニューゲームズオーダーの正規ラインナップとして、出版に踏み切ろう」
というトライアルをさせていただいた形です。
結論としては良いお返事をいただけ、このように本日発表できることになりました。

ハツデンを作ったittenのお二人とは第2回東京ドイツゲーム賞の最終発表の直後に開催されたゲームマーケット2016秋の会場で初めてお目にかかりました。
その際はittenさんはゲームマーケット初出展で、TOKYO HIGHWAYがいきなり話題を呼んでいたので非常に驚きました。
ルール・コンセプトを担当された島本さんも、アートワークをご担当の富岡さんも、
アナログゲームの制作という点では新規参入ながらも、一見して「プロフェッショナルだな」と感じさせる方々でした。
そればかりではなく、ゲームをお作りになり、ブースを出され、ということ自体を非常に楽しんでいらっしゃることを感じました。
それもまた、自分の中で「ハツデンはやっぱり出したい!」という気持ちが高まる要因でした。

ハツデンのアートワークは応募時点で高いレベルにあり、製品化にあたってはそれをブラッシュアップするという作業でしたが、
短期間ながらも侃々諤々とし、相応に苦しみもあり、その分も達成感もあり、密度の濃い制作が行えたと思います。
お二人とも遠方から何度となく立川までお越しいただき、その熱量について私少々気圧される程でした…、
と書くと近い皆様には伝わるかと思います(笑)。

弊社ウェブサイトにはルールPDFがアップされていますので、気になる方はチェックしていただければと思います。
ゲーム内容は、「バトルライン」や「ロストシティ」のようなベースのゲームと言えば詳しい方には伝わるかと思いますが、
そこに「横軸」の概念を持ち込むというシンプルなアイデアが大きな効果をもたらしています。
このゲームが持っているリズムや、手番ごとにプレイヤーにもたらされる悩みの質・量の「ちょうど良さ」、
2人用ながらワンサイドになり難い展開、それらの調和から来る爽やかさは、生半可には得難いものです。
これこそ多くの方に求められる2人用ゲームなのではないかと。
手軽さ・便利さと面白さの融合が本当に素晴らしい。
ボードゲームをやったことの無い方に初めてのゲームとして一緒に遊ぶのも、ハツデンは良い選択肢になり得ると考えています。

このゲームは相当凄いのではないか。というのが私の偽らざる本心です。
枯山水や曼荼羅の時同様、オリジナル新作である以上、外に根拠を求められないのですが、
極力客観的な立場で申し上げて「買った方が良いと思います」という感じです(笑)。
当日はニューゲームズオーダーブースだけでなくittenブースでも販売予定です。
ゲームマーケットの会場や打ち上げの場などでの1ゲームとしても、とても遊び易いゲームなので、
本当に心から、ゲームマーケット土産として、当日のご購入お勧めです。

このゲームで第2回東京ドイツゲーム賞製品化の趨勢、占おうと思っております。皆様、よろしくお願い致します!

言わば、51個目のゲームを作っています。

印刷用ページ
  • 2017/04/06 01:37 午後
  • 投稿者:
気づけば4月!桜が咲いてますねえ。久しぶりにブログ更新と行きたいと思います。

3月から新たな期が立ち上がりましたが、この3月と4月は新たなリリース等無く。
一旦立ち止まって自社の販売状況を確認しています。感触としては全体になかなか良好で、
例えば1年前よりも「新製品が無い時」の販売力は上がっているかな、という感想を抱いております。
自分たちのラインナップ(特にロングセラーと言えるタイトル)が増えているということに加え、
やっぱり以前に比べて一般にボードゲームが浸透してきたからだと思いますけれども。
お陰様でまたペンギンパーティが売り切れましたが、4月末再入荷予定です。
あとおそらく4月中にコヨーテが売り切れるのですが、こちらは5月下旬再入荷予定です。
ホントにこの2タイトルがダントツで売れていくので、会社の基本としてこれらの品切れ期間を長く作らない、
ということには注意を払っていまして、半年前位から再生産の時期を話し合っていたのですが、今回は上手くいったかなと。
静かなレベルアップ。

少なくとも直近は既存ラインナップ、従来品の販売だけで会社を運営できる状況に入り、ようやく
「+αを狙って新製品の制作をする」という、言わば正常なパブリッシャーの状況に至れたので有難いです。
(と言ってもその新製品で何回か失敗すればすぐにその状況も失われてしまうんじゃないかと思いますが…)
5月ゲームマーケットでの発売に向け新たに2つ、ゲームを作っています。
勿論ゲーム作り自体の苦労はありますが、「これが売れないと即立ち行かない」という状況では無いので、
思い切って良いと思うように作っておりまして、楽しいですね。
…ま、良いと思うように作ったものが売れればホントに言うこと無いんですけどね(笑)。
もうしばらくしたらご案内できるかと思いますので、その際はよろしくお願い致します。

木製塗装済情景模型「4ground」製品各種の予約発注受付、3月8日まで行っています。

印刷用ページ
  • 2017/03/07 06:05 午後
  • 投稿者:
http://frostgravejp.thebase.in/categories/180830
https://twitter.com/frostgravejapan

ニューゲームズオーダーのTwitterでもリツイートしてお伝えしておりますが、フロストグレイブ等ミニチュアゲームに使える
木製の情景モデル「4ground」製品各種の予約注文を、明日8日いっぱい受付しております。
よろしければ一度フロストグレイブ通販ページをご覧いただければ幸いです。

そもそも何故「4ground」のご予約を締め切り付きで募集しているかと申しますと、平常私達は4ground製品の中でも、
フロストグレイブに使いやすいのでないかと思われる「ヨーロッパ風の家屋」のモデルを数十点常備して取り扱っているのですが、
実の所4groundのラインナップは「数百点」あります。1つ1つ見ると「何コレ素敵!」というのがたくさんあるのですが、
数百点全てを常備することは流石に難しいのです。

難しいのですが、それでは取り扱わない方のものは「無いもの」としておく、というのはちょっと勿体なさすぎる。
そこで「常備在庫の追加注文の際に、欲しいものがあれば今注文していただければその分もお取り寄せできます」
という期間を作ることになったわけです。
数百のラインナップそれぞれについて、「これ、欲しい!」という方が、国内でもお一人なのかお二人なのかはいらっしゃるのではないか、
と思っておりますので、よろしければ是非この機会にご注文下さい。
自分達としては、必ずしもフロストグレイブ、あるいはミニチュアゲームを遊ばない方でも、
純然とアイテムとしてほしい方がいらっしゃるのでは…、という魅力があるものが多いです。

大げさなようですが「必要数1」を「ほとんど無いってことだから注文数0」にするしかない、という判断に、何とかメスを入れていきたいと思っております。
何せホビーの領域ですから「必要数1」ならば「注文数1」にさせていただき、ご入用な方にご満足いただいて私共の商業もはかどれば嬉しいです。
たくさんゲームを売るだけではなく、2017年はこういう柔軟さも、できる範囲で持っていければ。
と、いうことで、今回のご発注は明日いっぱいよろしくお願い致します。上手くいくようなら、数か月に1回のペースでやっていきたいとも思いますので!

切り抜けて2月、そしてニューゲームズオーダーの8期終了。

印刷用ページ
  • 2017/02/28 08:27 午後
  • 投稿者:
2月が終わりますね。ということは2月決算のニューゲームズオーダー、2016年度(8期)が終わるということです。
ニューゲームズオーダーの現状を端的に申しますと、「切り抜けたー、一応!」というところです。
今期、売上は昨期と全くといってよいほど変わらず同水準でしたが、現状予想されている税金額は支払い可能な所にコントロールされ、
枯山水はじめほぼ全ての自社製品現行ラインナップの在庫があり、私や西山は投じていた資金を幾分回収できました。
売上横ばいと言ってますが、実質枯山水イヤーでパラノイア:トラブルシューターズもよく売れた2015年度と、
同じ売上が出ているのは結構頑張った感じで、一年通して全員下がって当然と思っていたので、
昨年末あたりに「8期どうも7期と同じくらいに落ち着きそう」という話題が出て皆「え、そうなの」と実感ありませんでした。

昨年の今頃は、こんなことを書いていた(んですね私)。
http://www.b2fgames.com/article.php?s...3190413639

そして16春ゲームマーケットをを終えて。
http://www.b2fgames.com/article.php?s...8122850430

1年通してあまりにもズタズタだったので何かそう表現することに抵抗が有ったりもするのですが、
今は「16年度開始時点の作戦立案は正解で、8期終わってみれば一定の成果が上がっていた」と表現できなくはない状況です。
序盤から中盤にかけてかなり大変で、終盤については(枯山水再入荷の為に)ほぼ地獄模様だったわけですが、
16年初頭の自分が考えていた通り、進むうえでは不可欠な地獄めぐりだったのだと思っています。

今はひと段落して全員で「2017年、どうしますか」ということを話しています。
2016年どうしてこうなった、という話になっていないというのは贅沢なことです。
昨年の今頃にはそれを念じつつ、でも年通して相当の修羅場になることも予想できていたので、…嬉しいです。
本日時点で、ようやく、2012年~13年辺りからやってきた「メーカー」としてのニューゲームズオーダーを完成させられたと言えるからです。
50作ボードゲームの製品を作って、売って、持って、まだ立っているからです。
永遠の安定などありえないわけですが、もう1年くらいはおそらく立っていられる、という見通しが今あります。
ごく小規模ながらも、収益構造として一つ形を見たからです。これは私にとりニューゲームズオーダーにとり、初めてのことです。
あくまで自分としての判定ですが、出来る限り他にツケを回さず、自分達の活動を効率的に収益に変換するというのが、長年の目標でした。

ここまで何とか切り抜けた大きな要因は国内でのボードゲームの広がりと、その追い風をある程度はいただけたということだと思います。
(広がりのディティールについては皆様同様一部に思うことは無いでもない、という感じですが、大枠としては良いことと思います)
勿論追い風吹いたら帆に受ける気がある形を模索してきたのですが、よく見たら帆に穴空いてるわ、
ということにならなかったのは本当に良かったです。新たな所にボードゲームをお出しして収益を上げつつも、
元からいらした皆様のお役にも立ち続ける、という両方が今しばらく続けられるということですので。

17年は、西山しかり他のメンバーしかり、より自由にやれたらと思っています。
ここまで全員、少し捨て石になりすぎましたので(笑)。また近いうち、習い性で酷い目に会いに行ってしまいかねないですが、
近くで直に見ている皆様には「吉田さんも西さんも、報われなきゃ駄目だよ!」というご忠告をしきりに受けますので(笑)、
自分たちのHPでコストを支払うことは一区切りさせながら、平常の力で皆様にお楽しみいただけるようになれば、というのが、目標ですねえ。
ということで、2月終わりという中途半端なところでのご挨拶ですが、9期もよろしくお願い致します。

追伸:こんな話をしてますが、実は相変わらずゲームは(いくつか)作ってます(笑)。はーっはっは。

キャット・シット・ワンのメタルフィギュア、もう少し製品のご紹介。

印刷用ページ
  • 2017/02/16 07:21 午後
  • 投稿者:


キャット・シット・ワンのメタルフィギュア、パッキー・ラッツ・ボタスキーの3体セットをワンフェスで発売します、
という発表を先日しましたが、本日はもう少し具体的に中身をご紹介します。
メタルフィギュア、ということを決めた時に、こちらのアイテム、さてどういった方にチェックしていただけるかな、ということを話し合い、

・メタルフィギュア及びミニチュアゲームをご愛好の皆様
・キャットシットワン及び小林源文先生のファンの皆様
・かわいい動物関連のものが幅広く好きな皆様

という風に分かれるのではないか、という話になりました。
メタルフィギュアと一口に言っても、愛好者向けの(玄人仕様という感じの)ものと、
言わばお土産物のように敷居低くするべきものでは、細部の仕上げは自然変わることになります。
今回のものはより幅広い方に手に取っていただきたいと考えましたので、西山が造形を開始する前に

・基本「一体成型」で作る
・塗装しなくても見栄えがする作りにする

という2点を確認しました。
メタルフィギュアでもより精密、緻密な作りをしたものになると腕や首、持ち物やマント等が個別のパーツになっているものが少なくありません。
手慣れた方々であれば、組み立てるのも楽しみの内、ともすればポーズを組み替える幅が得られて嬉しい、という方も多いですが、
何分パーツも小さいですから、少々のコツと、場合によってはピンバイスや真鍮線等の工具が必要で、パーツがバラバラな程骨が折れるのも事実です。
(という理由で、愛好者の中でも「一体成型の方が好き」という方も勿論少なくありません)

塗装についてもそうで、近年はミニチュア塗装用の使い易い塗料が各種発売されていて、イメージよりは格段塗り易く、
正直「塗り絵感覚でどなたでも塗れる」ものなのですが、それでも「自分で塗るのは無理」と、
敷居を感じられる方もいらっしゃるだろうということで、上記のようにすることで、手間最小限で満足な姿になるのが大事、と考えました。
このウサギたちの体型は比較的一体成型に適している(手足が細長くないですから)というのも幸いでした。



最終的にはベース(台座)のみ別パーツとなりましたが、モデル本体は見事一体成型になりました。
一体成型だとモデルに満足なポーズを取らせるのが少々難しくなりますが、制限の中で良い形になっていると思います。
ベースもメタル製で、その上地面の造作(モールド)が加えられています。
金属製ベースは見ないわけではないですが比較的珍しく、モールドが入っているとさらに豪華な感じが出る、ということで、
少々手間とコストがかかっておりますが、このように仕上がっております。ベースの寸法は直径25㎜です。
造形としても「塗らなくても見栄えがする」ものにはなっているのではないかと存じます。
(特に塗る予定無い方にはゲンブンゲームズ様のみで販売される磨き加工のものもお勧めです)

ともあれ、ご購入いただいた皆様には「モデルとベースの接着」は行っていただきたく思います。



接着剤は、コンビニ等で売っている瞬間接着剤でも、「金属接着可能」なものであれば問題ありません。
写真はメタルフィギュアの愛好者には一般的なwaveの瞬間接着剤。何せパッケージに「金属最適」と書いてあります。
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A6%E3...B001AV1I7C



開封したらおもむろにモデルの足の裏に接着剤を付け…、



ベースをくっつけます。撮影の都合で机に寝かせてますが勿論手に持って作業すればよいです。
ベースの裏側からも少しだけ(穴から漏れ出ない程度に)接着剤を注入します。
付け過ぎでほうぼうに接着剤が付くことにだけ気を付ければ、そう難しいことはありません。
あとこのモデルのベースは裏がちょっと上げ底、中空になっているので、
(一応紙か何かを机に引いた上に立てていただければとは思いますが)立てて乾かしても、下に接着剤が垂れて付く、
といったようなことにはなりにくいと思います。



瞬間接着剤、と言いますが、実際にはある程度時間が経ってから接着の強度が出るので、
(もの次第ですが、大抵のものは完全にしっかり付くのは数時間後、なんて話を聞いたような気がします)、
直立させた状態で30分ほど乾くのを待てば完了です。このミニチュアは3体ともベース上にまっすぐ立てるだけなのであまり心配は無いですが、
モデルが傾いた状態で接着してしまうようなことだけ気を付けていただければと思います。
常識的なことですが、たくさん接着剤を付ければしっかり付く、早く付くということはありませんので、付けるのは適量にしてください。
あと接着後すぐ触ってくっついているかどうか確認したくなってしまうものですが、
そういうことをするとモデルがあっさり取れて倒れますのでやめてください(笑)。
接着に失敗して取れてしまった場合、その上から直接接着剤を付けなおしてもう1回接着、というようにしたくなりますが、あせらず1回カッターナイフ等で接着剤を付けた面を掃除して、乾いた接着剤を除去してやり直した方がよいです。
(2回目も失敗してジリ貧、ということになりがちです)

…ということでごく簡単ながらモデルのご紹介と、接着についてのお話でした。
先日自分で塗装も行ったのですが、もしかしたら後日、その簡単な手順なんかもここに書くかもしれません。
その際は、「このくらいざっくりやるだけでもいいのではないでしょうか~」というユルいお話をしようかなと思います。
塗装のお話は上を目指すと天井知らずで、その分敷居も高くなってしまいますので。怖い怖い(笑)。
気軽に塗れば楽しいものですし、私みたいにユルく塗っている人も多いものですので、そういうお話を、機会がありましたら!

ワンフェスにて、漫画「キャット・シット・ワン」のメタルフィギュア、3体セットを発売します。

印刷用ページ
  • 2017/02/10 03:13 午後
  • 投稿者:
新製品発売のご連絡ですが、本日はボードゲームではなく「メタルフィギュア」のお話です。

2月19日幕張メッセにて開催されるワンダーフェスティバル2017[冬]で、漫画「キャット・シット・ワン」の主人公、
パッキー・ラッツ・ボタスキーのメタルフィギュア、3体セットを発売します。価格は税込3500円です。




http://www.genbun.net/

こちらは本作の著者である小林源文先生がご自身で主催されている卓上ゲームブランド「ゲンブンゲームズ」との共同企画製品になります。
メタルフィギュア造形や製造等一切は、ニューゲームズオーダー/タチキタプリントの西山昭憲が担当しております。
ワンフェス当日は、小林源文先生が連名で出展されているブース「7-24-01 美入野工房&ゲンブンマガジン」ブース及び、
「4-02-07 ニューゲームズオーダー」ブースにて販売致します。
こちらはいわゆる一日版権のものではなく、小林源文先生から許諾を得た公式のニューゲームズオーダー製品となります。

----------------------------------------------------------

さて…どこからお話致しましょうか。という書き出しが、こうした発表時、ここの所の常套句となってしまっておりますが、
今回はお話すべき要素があまりにも多いので、本当に難しいです。
「小林源文」「キャット・シット・ワン」「メタルフィギュア」「ミニチュアゲーム」「ニューゲームズオーダー」「ビーツーエフゲームズ」
というワードのいずれかにアンテナが立っている方であれば、本件の意味がいくらかわかるかもしれませんし、
複数、もしくは全部チェックしている、という方であれば、驚かれているかもしれません。
私共にとり、枯山水や、パラノイアや、モダンアートや、ハーフリアルや、そういったものとはまた別に、一つの集大成となるものを、
今回世に出せる、そして問えることになりました。

まず、「キャット・シット・ワン」という漫画、劇画についてですが、まず何よりこれは、私吉田にとって最も思い入れ深い漫画作品の1つです。
ベトナム戦争を舞台にしたミリタリーものなのですが、他の一連の小林作品と一線を画するのが、「登場人物が全員動物」になっている点。
アメリカ人はウサギ、ベトナム人は猫、中国人はパンダでロシア人は熊…、ちなみに日本人はニホンザル。
氏の真骨頂である重厚な劇画描写はそのままに、これらの愛嬌あるキャラクターが織りなすストーリー。
小林源文先生は戦場劇画の大家として著名なので、知っている方からすれば本当に「常識でしょうが!」というご認識ではないかと思います。
ただ私自身は元からミリタリーものを愛読していたわけではなかったので、当時は存じ上げず、学生の頃(20年近く前ですね)、
「何か今までに読んだことの無い、新しい漫画無いかなあ」と新宿の紀伊国屋書店で色々チェックしていたところ、
(当時はインターネットもまだまだ出たてでしたね)、平積みされていた「キャット・シット・ワン」1巻をたまたま見つけ、
そのウサギの兵士たちのビジュアルに心惹かれ、
「今までこういうジャンル読んだことないけど、このウサギの絵は魅力的だし、ものは試しで読んでみよう」
と購入したのが、私が本作を知るきっかけでした。
当時の自分としては、それまで自分が読んでいた漫画とは明らかに異なる流儀で描かれた本作に夢中になりまして、
友人たちに「面白い漫画見つけた!」としきりに薦めていたのを覚えています。

…と、言うことがまずあったのですが、今回何でそれがいきなりこの展開になったかと申しますと(笑)。

2016年の春頃のある日、西山が私に
「さっき小林源文さんがTwitterで『キャット・シット・ワンのボードゲーム作りたい』『公募しようかな』」って言ってたよ」
と知らせてきたのです。西山も私がキャット・シット・ワン好きなことは当然知っていました。
私は思わず「なあああああああにいいいいいい!?」と声を上げ、自分で確認したところ、確かにそう仰っている。うわー。たいへんだ。
何がたいへんだと申しますと、キャット・シット・ワンのボードゲーム。言うは易し、というところです。
思い余ってその場で「クソゲーで良ければ出せると思いますよ!」と口に出して言っちゃいましたが(笑)。

ボードゲームのメーカーで制作をしていてキャット・シット・ワンの愛読者であるという数少ない人間ですから、
自分以上にはっきりとしたことを言える人はそういないんじゃないかとすら思い、
(実際のところ私個人に対して言ってるんじゃないかという位ピンポイントな話でしたから)即座に真剣に考え始めたのですが、
率直に言ってキャット・シット・ワンがボードゲーム化に向いているタイトルとは必ずしも思わず(RPGやゲームブックの方がまだ向いている気がする)、
先生が考えていらっしゃりそうなほど簡単なことでは無い。無いですよ!
私はヤですよ、キャット・シット・ワンのダメなボードゲーム目にするの!
他ジャンルならともかくボードゲームは止めて欲しい!

と、数時間うんうんと考え込みましたが、覚悟を決め、その日のうちに、
「キャット・シット・ワンの件、ゲーム化は生半可ではないですが、ご協力できるなら私どもニューゲームズオーダーをおいて他には無いのではないかと思っています」
というメールを送りました。当時は相変わらずクソ忙しく、
西山も「流石に言ってやるべきだと思ったから伝えたけど…NGOもタチキタも、仕事量的にこれ以上のプロジェクトは無理だと思うぞ!」
と叫んでいました。
うん!完全に同意!酷い、これは酷い!

このメールに対する返事はメールがフィルタにかかったやら何やらでしばらく連絡が無かったのですが、
2016年春のゲームマーケットの現場(コミティアと同時開催でしたね)で、普段B2F店舗に時々いらしている方がNGOブースに来られて
「これ、預かりまして」と、唐突に渡してこられたのが「ゲンブンゲームズ」のスタッフのご担当後藤さんの名刺でした。
「…え!?」と思わず言ったら、「自分、実はゲンブンさんの所で売り子手伝ってるんですよ」という衝撃のお話。世界、狭い!
NGOのこともその方が先方に前向きに伝えていただいていたようで、「是非1回ミーティングをしたい」ということでした。


…ということで後日、担当後藤さんと、何と小林先生自ら立川においでいただきミーティングということになりました。
(小林先生のTwitterでB2Fに来たとわかるツイートがあったのでごく一部の人から「あれ、どういうこと!?」と聞かれましたが流石に口止めしました(笑))
私共としてはとにかく「ボードゲームは、良いものが出せるなら素晴らしいと思いますが、絶対に簡単ではないですし、
ざっくりしたものを出してしまうのは余りにも勿体ないと思います」という意見を率直にお伝えしました。
先方もニューゲームズオーダーもあくまで仕事である以上商業的に利益が上がるプロジェクトにしなければ実行不可能だし、
出来如何によってはネガティブな評価に容易に繋がりうるし、それは絶対に望みませんと。
商業的なことだけを見れば「触らぬ神に祟り無し」というのがNGOの状況ですが、私個人の思いとして見過ごせませんでした、ということでした。

小林先生も後藤さんも本当に真剣にお聞きいただき、アナログゲームとキャット・シット・ワンを絡める上では、
それぞれのファン、あるいは両方のファンが喜ぶものを協力して作れたらいいね、という話になりました。…これはもう、嬉しかったですね。

ともあれ、NGOサイドで、何か符合する海外名作をローカライズしてキャット・シット・ワンバージョンにするような手はあるか、だとか、
オリジナルで作るとしたらこういうゲームなのではないだろうか、と検討したりしたのですが、
後藤さんがB2Fでミニチュアゲームのボードを見て、「こういうのは作れないんですか?」というご質問を受けました。
私や西山は元々ミニチュアゲームの方から来た人間なので、
「いや、商業ベースでのミニチュアゲーム作りはボードゲーム以上に大変です。大前提として、ミニチュアがたくさん要ります」
という返事をしたのですが、そこで、

「一旦ゲーム置いといて、キャット・シット・ワンのメタルフィギュアっていうのはどうだろうか?」

という話になりました。個人的にはそれは。…欲しい。絶対良い!
面白くなるかがわからない(そこが怖い)ボードゲームと違って、メタルフィギュアはまず造形が良ければ正義なので!
それに、絶対多くの方に喜んでもらえる気がしました。
メタルフィギュアの題材としては、キャット・シット・ワンは向いている、という、長年のミニチュア屋の勘もあります。
いっそ「ゲームに使えなくもないような気がするような、メタルフィギュア」をまず作ってみて、反響を測ってみてはどうだろうか、と。

これは一個、良い案じゃないですかね、という話になったのですが、問題は一つ。西山の仕事がまた増えた、ということです(笑)。
西山からすると「けっ・きょく・俺!」という感じだったでしょうけれども。
ご存知の方も多いと思いますが、西山はニューゲームズオーダーの製造方やタチキタプリントの傍ら、
自分のライフワークとして自作のメタルフィギュア造形、製造というのに長年取り組んでいました。
それこそ自分が彼と会った10年以上前の時からやっていましたから、ボードゲーム作りより長いわけです。
滅茶苦茶忙しくはあるわけですが、西山としては「まあ、メタルフィギュアを商業ベースで出すチャンス、魅力的ではあるよね」
という見解だったので、一丁、やってみるか!という話で始まりました。


で、…色々端折りまして!
ホント2016年中色々たいへんでしたが、何とか乗り越え、後藤さんの「ワンフェスで発売したい」というご意向を受け、
この1か月で西山がガンガン追い込み、…出来ました!

手前味噌ですがね。僕は最高だと思っています。素晴らしい出来だと思う。
西山が作ったキャット・シット・ワンのメタルフィギュアが、小林源文先生ご本人の公認をいただいて、商業ベースで出せるというね。
夢ですね。

パッケージのイメージは…、ミリタリーのジャンルがお好きな方なら、一瞬で何のオマージュであるかはわかると思います。
自分はミリタリーのファンでもなくモデラーでもないですが、そういった方々が何を大事に思っていらっしゃるか、
それは可能な限り測り、念じたつもりです。これしかない。
西山自身がこのパッケージのアイデアを出して「これで行きたいんだよね」と言った時、自分は全面的に同意しました。
小林先生にも思った以上に高く評価していただき、喜んでいただいたのも嬉しかった。
オマージュしている先の会社様には特に問い合わせたり許可をいただいたりはしていないのですが…(そのアプローチこそ迷惑である可能性を感じた為です)、
私共としては最大限敬意を表したつもりです。
これを買われる皆様にもご理解やご共感をいただけるのではないか、と勝手ながら思っています。
先方のご商業を邪魔するような意図ではなく、「この物と関わる皆様にとって、自分達が最大限できること…」と考えたら、この結論でした。
最悪先方にご迷惑、という結論がでたら、箱を全部交換対応しよう、と西山と話して、これで行くことにしました。
駄目だったら、私がお叱りを受けるべきことだと思っております。



箱の中にはスポンジを入れることにしました。こちらは、メタルフィギュアの伝統的な文法です。
勿論追加のコストはかかりますし、普通だったらそこまでしないのかもしれませんが、どうせならメタルフィギュアの愛好者の皆様にも喜んでいただきたく、、
そこも妥協はしないことにしました。御覧の写真からさらに、穴の縦横幅を調整してよりフィットさせるらしいです。
フィギュア造形も西山、メタルフィギュアの工場選定・複製手配も西山、パッケージのDTPも西山、箱の製造手配も西山、スポンジの手配も西山。
西山祭りです(笑)。横にいて長年一緒に物を作ってながら「凄いなあ」と思ってます。
西山が、できなかったことをできるようにしていく過程を、自分はずっと見てきたので。


…ということです。
本件、大幅に西山案件なのですが、私としては感無量です。こんな日が来たかと。わからんもので。
66歳にしてなお精力的にご執筆を続けられている、憚りながら「偉大なる先輩」である小林先生と直接仕事をさせていただけ、
メタルフィギュアという、ボードゲーム以上にニッチなジャンルの物でありながらもギリギリの所で商業ベースと言える製造・販売計画を作り上げられ、
西山のやってきたことが1つ形になる。

…売れてくれ!

実の所前例が無いとも言える、新しい試みなので、自分としては「これは絶対良い」「多くの人に喜んでいただける、胸躍るものになっている」
と強く思っている一方「メタルフィギュアというものを売っていくのは、簡単じゃない」とも思います。
ただ、自分達が良いと信じている様々なことが、多くの皆様にとってもそうであればと思います。
売れてくれたら、気が早いですが、次、ということもあり得るので。
ワンフェスにお越しの皆様は、是非チェックしていただければ幸いです。
ワンフェス以後については、ワンフェス以後に、お知らせする予定です。

あ、最後に1点!今回ワンフェスに向け、ゲンブンゲームズ様サイドより「ミニチュアを塗らない方向けというものがあれば嬉しい」というお話しがあり、
「バレル仕上げ(磨き加工)」のバージョンを数量限定で用意しました。
ノーマルバージョンは双方のブースで販売しますが、そのまま飾れるよう、
光沢が出るように加工してあるバレル仕上げのバージョンはゲンブンゲームズ様のブースのみでの販売となります。
…よろしければ両方お求めください(笑)!
それではワンフェス当日、どうぞよろしくお願い致します。

切り抜けかけて1月終盤。

印刷用ページ
  • 2017/01/24 03:11 午後
  • 投稿者:
1月も、残すところ1週間ですねえ。いや~、早いもんです…とはあまり思わず、先日も西山と「1月、滅茶苦茶長くない?」という話をしていました。
先月バザリとキャント・ストップを何とか売り出して、お陰様で堅調に滑り出しまして、「あとは1月の枯山水再入荷さえ迎えれば…」というつもりでした。
2017年に入ったら新規の製品制作については一旦腰を据えて、慎重に、せざるを得ない、…し、状況を考えると流石にそうしたくもある。と。
先日何とか枯山水を再入荷&出荷再開でき、襲い来る納税群を何とか乗り切り、ようやく人心地。

ではあるんですが、色々仕事がひと段落しているつもりが、予想以上に相変わらず忙しいです(笑)。忙しいというか、それ以上に気ぜわしい。

一つにはお陰様で目標額150万円を達成致しました(!)パラノイアRPGミッション集【フラッシュバックス】です。
https://motion-gallery.net/projects/p...flashbacks
こちらは1月末までとなっておりまして引き続き募集中です。既にご参加いただいている方はご注目されていることと存じますが、

「お金集まる程内容充実する!」

というフェイズに入っております。私がただ今確認したところ現在の金額は1,755,700円。
180万円(つまりあと4万5千円ほど)集まりますと、「Pre-Paranoia」というミッションが一本余分で翻訳、収録されるということです。
200万円で「Trouble With Cockroaches」がさらに追加収録。
250万円で「Das Bot」が追加…、と、お値段変わらずミッション集の内容が充実していくという仕様です。
自分もそう詳しいわけではないですが、「ストレッチ・ゴール」というやり方だそうで。事前にこちらのサイトを見た段階では、
「上手くことが運べばいいけども…、思うようにご支援集まらなかったら、ここらへんも皮算用になってしまうのだからたいへんだー」
と思っていたんですが、幸いにも、その良い意味でのたらればを実現できかけている状況です。
ので、あと1週間、お知り合いのパラノイアRPGファンの皆様へのご周知ご案内、皆様よろしくお願い致します。
あと「お金を出すか、直前まで考えよう」とか「いくら出そうか、直前のお小遣い事情で決めよう…」という皆様も、
是非重々ご検討いただければ幸いです、が…どうか忘れないでください(笑)。
1月末まで!どうぞよろしくお願い致します。


さてパラノイアRPGの話はこのくらいで、もう1つの要因は「第2回東京ドイツゲーム賞」の優秀作群です。
お陰様で枯山水を再入荷しましたので、フェイズとしてはこれらにどのようにあたっていくか…、という考えを始められる状況です。しかし難しいです。
「いのちだいじに」と「ガンガンいこうぜ」の両方に根拠もあれば罠もある、そういう状況。
資金繰りや(枯山水入荷した直後の)在庫状況ということを言えば、もうちょっと時機を見たい。何なら半年くらい着手待ちたい。という気もしていますが、
ゲームをお作りいただいた皆様のお気持ちもあり、またこの賞にご注目いただいている皆様のご期待もあることは、重々承知しておりますので。

枯山水を第1回の大賞に選出したのが2013年の7月でしたから、3年半ばかりの時間を経まして、
商業の規模は若干ながら大きくすることはできましたが、オリジナルゲームを商業ベースで出すことの難しさは、
何も、なーにも変わらないな、という実感を今しています。
ルールや、内容物、アートワーク、箱のサイズ、価格、部数、それに伴う販売計画と、まあ見え易いものだけでも、その気があれば動かし放題で。
動かし放題な分、散らかり放題で。関係各人が見据える完成形に、どこかで強靭なリンクを見出せなければ、ものは実像を結びません。
「これを、こう生む」ということに、どこかで共通の確信、納得、覚悟が要ると。
だから、関係者が増えるほど像がブレるのですが、クオリティを持った人がより多く、本気で関係した先で、皆で結びおおせた実像ほど、良いものになる。
これは間違いない、と思ってるんですが、この「良いもの」を喜んでくれるのもまた、その像の価値を共有してくださる、本気のプレイヤー(単に経験や歴でなく、ゲームプレイに意欲旺盛な、という意味です)の皆様中心、ということなので、
ごくごく短期的な話としては、そういうゲーム作りに収益的な意味があるのかというと、よっぽどのことができない限り、差は生じないかもしれません(笑)。
良いものが作れた上で、それを度を越して強力なものにできた時の、副賞みたいなものかな~と。
商業ってのはそこを副賞扱いじゃいけないっぽいんですが(笑)、収益性にのみ特価させるなんて、難しいしやりたいわけでも全くないので、
やはり今までと同じやり方で苦しみ作るのですが、…さてー私ら、上手いことできるのかな、今回は?
上手いことできないと…まずいですなあ。今年こそ、まずいことにはしたくないですなあ。しかし、色々と、譲りたくはないですなあ。

まあ…見といてくれよ、皆(笑)。今まで通りの「ガンガンいこうぜ」一辺倒ではないかもしれない僕らですが、何とか切り抜けていきたいと、
心の底から思っていますので!ニューゲームズオーダーをしっかりと保ちながら、なおできる限り、進めてまいろうと思います。

出せそうにない物を、諦めない為の方法として。パラノイアRPGシナリオ集のクラウドファンディング、1月末までやってます。

印刷用ページ
  • 2017/01/10 03:51 午後
  • 投稿者:


2017年立ち上がってから数日、お陰様でばったばたと忙しく、すると言っていた本件のブログ更新が少々滞って早1月10日。
そーろそろお届けしましょう。
パラノイアRPGのシナリオ集、「フラッシュバックス」電子書籍のクラウドファンディングのお話です。

いや~。2017年の私共にとり、重要な意味を持ったプロジェクトが、沢田担当によりスタートしております。
毎度ながら、「クラウドファンディングサイト『モーションギャラリー』でプロジェクトを公開し、出資を募る…17年立ち上がりから…」、
という沢田くんからの話、聞いちゃあいたんですが、「そういやあ、やるって言ってたけどアレどうなったのかな」と思っていたら、
「始まったよー」というさらりとした報告と共に、割合ガッチリとしたサイトが完成していたのを見ました。

https://motion-gallery.net/projects/p...flashbacks

多分私が上記の内容を確認したのは、皆様と同じタイミングです。へーこんな感じなのか。
あ、ニューゲームズオーダーが主催してるって書いてある。これ、今私たちがやってるんですね!?という(笑)。
身内ながら、本業も休日の文化活動もクソ忙しいのに一夜城のごとくこれを書き上げる沢田さん見事だな~、と他人事っぽい感想を抱きました。

さて、パラノイアのシナリオ集を(電子書籍を軸に)出版、という話にクラウドファンディングを用いよう、
ということになったのは、ニューゲームズオーダーの2012年から2016年にかけてやってきたゲーム出版と関係があります。

この5年間のリリースの内には、スペースアラートやフードチェーンマグネイト、そして勿論一連のパラノイアRPG関連書籍等、
事前にご予約を募る形で出版が叶った「無理めのタイトル」がありました。
ボードゲーム出版社として事業の中軸を成すようなゲーム(モダンアートとか、オリジナルではあっても主力となった枯山水とか)を出すうえでは、
「原則自己資金で」ということを旨としてやってきており、これは、
「社運を賭けるうえでは、自分たちが全額出資することで、他の主体に気を使うことなく、100%自分達の納得のいく製品づくりを行う」
ということを重視してきたからです。このやり方は私達にとり非常に重要で、最大の長所、持ち味だと思っています。
「上手くいったら自分達のお陰、下手を打ったら自分達のせい」ということで、金銭的な所から他に著しく迷惑がかかることはない、
という自由さは、きわめて難しい製品づくりの現場にあっては、本当に大事な命綱となります。
本位じゃないものを作らざるを得なくなった末、「やっぱりね」と言いながらお墓入る、というのは嬉しくない。
どうせなら自分たちの出来る限りを信じてやって、その至らなさで負けたい。

ということではあるんですが、このやり方は、当然ながら毎回の商業的な成功を強く義務づけられます(続けたければ、ということです)。
勿論そういう仕事ですから、着手している一つ一つのことを商業的成功に導けるように、少なくとも大失敗からできる限り遠ざかるように、
力を尽くすのですが、すると「無理そうなことにはそもそも着手できない」という当然かつ残念な状態に早々に行き当たります。
私達が商業主義の敬虔な信者であれば「商業的な成立が無理そうなことにそもそも価値なんて無いじゃない」と言い放ってしまうところでしょうが、
自分達の場合まず「ゲーム周りでやりたいあれやこれ」ありきですのでー、「金にならんかもしれんけど…それ良いじゃん!」ということしばしばです。
だから折衷案として取り組んできたのが一連の「予約→発売」のプロジェクトでした。

しかし、いよいよもって。自腹でゲームを出し、予約をとってゲームを出し、ということで進んでいくというのは、
「なお一層できないこと」を明らかにすることでもあるなと。本当に無茶なことになってくると、
予約では飽き足らず、先にお金をお預かりしないと着手もできない。(責任が生じますので、お預かりするのもホントは気が進まないんですが…)
例えばそれが今回の、パラノイア【フラッシュバックス】ということです。現在並行してパラノイア25thの3冊目のルールブック、
【ハイプログラマーズ】の日本語版制作が行われていますが(原語版のコンディションから相当の苦戦を強いられていると聞いていますが)
このハイプログラマーズがプレイヤーの皆様にとって「それは出してほしいよね」というものであるのに対し、
フラッシュバックスは、多分出さなくてもがっかりされるようなものではない。「贅沢品」だと認識されている。

…しかしながら。ごく一部の通じた方々には、熱望されている。パラノイアRPGを分厚く、魅力的にするもの。
「知られてない、でも良いもの、欲しいもの」。…そういうのをどうするのか。
「流石に無理だよー、いくらなんでも」と言ってしまえば、ニューゲームズオーダーも「非力な割には頑張ったな」
という辺りで終わってしまうわけですが。
本当は、契約と、翻訳と、流通と、それに先立つお金があれば、何のことは無い、出せるんですぜ。無理なことなど何もない。
千人が千円で買ってくれたらペイするものは、仮に百人しか欲しがらなくても、一人一万円にすりゃ出せたりもする。
十人だったら十万円。そんな感じ。別にRPGの書籍だから価格四桁で、とか、どうしても欲しい十人には関係ないでしょう。
ただまあ先に百人だ十人だと決め込むこともないので、一つ、試しに「この指とまれ」とやってみようと。
意外と集まりゃ…皆お得ですね!だから大きな声で「この指とまれ」を歌おうと。

沢田は、フラッシュバックスが出たらいいんじゃないかと強く思ってる一人です。
そして毎度ながら、「他に誰もやってくれなさそうだし」と、言い出しっぺを駆って出ている迂闊な人です(笑)。
こちらのプロジェクトで募っているお金は、よっぽど予想を遥かに超えるということにでもならなければ完全費用のみで、
ニューゲームズオーダー及び沢田が儲かる話でも何でもないんですが、

・これで盛り上がればトラブルシューターズがもっと売れるかもしれない
・こういう動きから今まで出せなかったものが出せるようになったりしたら、すごく都合がいい、自分達にも、多分皆さんにも

ということです。自分たちが儲かる話じゃないからまた他人事みたいに言っちゃいますが、
パラノイアRPGが好きな方、ご興味ある方、…一口乗っておいたほうが、良いと思いますよお。
ぽしゃった後で「今更だけどよくよく考えたらアレ出してほしかったよね」みたいの、良くないですよお(笑)。
ご参加いただけるのであれば、「シナリオ集か、ちょっと興味あるし乗っとくか」くらいの軽いステップでおいでいただければ十分、十二分に有難いのですが、
根幹のところでは、「こういう試みが、意外と上手く行っちゃったりする」という流れに、一口乗っちゃうというのはいかがでしょうか、というお誘いです。
いやあ。ぼく儲かんないんですけども。こういうことが意外と上手く行っちゃったら…良いですなあ。凄く良い。願いです。
みんなの持ち合いで、手の届かなかったものを手に入れるという。

1月末まで、モーションギャラリーで出資受付しています。
今日のブログの内容など言わずもがなの素敵な紳士淑女の皆様が既に25000円だのをバシバシ投じてらして、
沢田も私も気圧されつつ感謝申し上げておりますが、勿論全員がそんな出すことはないですよ(笑)!
(まあペーパーバック欲しいよね…という話はあるでしょうけれども)
3000円という人は逆にマゾい気がしますが、5000円とか6500円のプランでしたら、お値ごろですらあると思います。
むしろ今は、トラブルシューターズを買ってくれた「一般の」「5000円くらいなら出すよ」というプレイヤーの皆さんに、
どうお知らせすればいいかと感じています。
こういう話の常ですが、募集終わった後に「え、そんなのやってたのー!知らなかったよ、言ってよ~!」
というコメントをモリモリいただくものですので、沢田も私も本来性分じゃないんですができる限り言いふらしていこうと思っております。
沢田はモーションギャラリーから「気の置けない仲間たちをパーティに招いて出資を募ると良いよ!」みたいなアドバイスのメールをもらって、
「パーティを開くなど滅相もない私たちのようなインフラレッドに何を仰るのか!」と、さめざめと涙に暮れていましたが。
そんな徒手空拳のノーパーリーピーポーである我々を哀れに感じたら、隣のプレイヤーに言っておいてください(笑)。
連絡網で回してください!